地元の人が生活道として利用する「勝手踏切」での事故が絶えません。現場を取材すると、危険な「勝手踏切」の封鎖が難しい実情が見えてきました。
■宮脇靖知キャスター
「電車が来ました。立っているこの場所では事故は起こることはなさそうですが、線路に一歩近づくと十分に危険な場所であると感じられます」
事故は、遮断機や警報器がない「勝手踏切」で起きました。
16日午前、広島市安佐南区のJR可部線の線路内で77歳の男性が列車と接触し死亡しました。JR西日本によると、男性は列車が通過する直前に歩いて線路内に進入したということです。男性が渡ろうとしたのと同様の「勝手踏切」は、可部線内に約60か所あるといいます。2024年4月には、可部線の別の「勝手踏切」でも高齢男性が列車と接触し死亡する事故が起きています。
過去には、行政などが対処したケースもあります。2015年の列車事故を受け、JR西日本と広島市は地元住民と協議のうえ、安佐南区の「勝手踏切」を封鎖しました。しかし、封鎖には地元住民の同意を得る必要があり、ほかの場所では対策が進んでいないのが現状です。JR西日本は「踏切を設置していない線路には 立ち入らないでほしい」と呼びかけています。
(2024年10月17日放送)