広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。今回プレゼンするのは、木村和美アナウンサー。自転車の魅力を楽しめる施設に進化する「広島競輪場」の再整備についてプレゼンします。
競輪は1948年に始まった日本発祥のプロスポーツです。広島市南区宇品にある広島競輪場は、1952年に誕生しました。元カープの永川投手が、冬場に競輪場で自主トレーニングで競輪をしていたこともあるそうです。
1994年には、広島で行われたアジア競技大会の自転車レースの会場として、また2012年には、西日本初の女子選手による競輪のレース『ガールズケイリン』が開催されました。広島競輪場は多くの競輪ファンに愛されてきましたが、施設の老朽に伴い、2023年4月から再整備が始まっています。
再整備後は『アーバンサイクルパークス広島』に生まれ変わります。アーバンサイクルスポーツとは、2024年のパリオリンピック種目の1つだったBMXやスケートボード、地面を蹴って進むペダルがないタイプのキックバイクなど、車輪がある乗り物全般を使った競技のことです。これまでの広島競輪場は、シニア世代を中心とした利用者が多かったのですが、公園として再整備をすることで幅広い年齢層が楽しめる場所、そして、自転車好きが集う場所へ進化していきます。
競輪場のメインで、レースが行われる「バンク」のそばには、選手以外も宿泊できるホテルや、自転車の修理などもできるサイクルショップ、トレーニングルームやサイクリスト向けの滞在施設などが整備されます。自転車好きには、新しく行きたいスポットの1つとして、そして定番になっていくことも期待されています。また、多くの外国人観光客も広島でサイクリングを楽しんでいます。担当者は「広島市内までぐるりと自転車で回ってほしい。そして、広島の海の玄関口・宇品を1つの拠点として、サイクリストたちの機運を高めていきたい。」と話していました。
メイン棟の西側にあるウエストパークの広い芝生広場には、災害時に「かまど」として役に立つベンチや、ヨガなどの使用目的も考えられる屋内休憩所が整備されます。
メイン棟の東側には、BMXやキックバイクなど、子どもから大人までアーバンサイクルスポーツができる公園が整備されます。スケートボードのゾーンでは、初心者から上級者まで段階的に楽しむことができます。また、3人制バスケットボールのコート1面も配置されます。広大な敷地の活用方法が注目ポイントとなりますが、競輪だけでなく、これからのスポーツ・これからの世代を意識しているような施設となります。
『アーバンサイクルパークス広島』は、2025年度中の完成を予定しています。サイクリングやアーバンスポーツを楽しむ場所として、海の玄関口・宇品も盛り上がることに期待が寄せられます。
現在工事中の広島競輪場の北第二駐車場スペースで、8歳までの子どもたちを対象に「キックバイクに乗ろう!」というイベントが、週末を中心に開催されています。2歳から6歳の子どもには、レンタルバイクがあります。入場は無料です。開催日時などの詳細は「ひろしまけいりん キックバイク」で検索してください。