わたしらしく生きるプロジェクトです。
すべての人がより豊かで快適な人生を送れる社会を目指す人や取り組みを紹介していきます。今回からテレビ派スポーツとのコラボとして、アスリートの「わたしらしく生きる」にも注目していきます。初回は3人の子育てをしながら新体操に向き合う元オリンピック選手を有田ユリカアナが取材しました。
「みなさんこんにちは」
北京オリンピック新体操代表・遠藤由華さん(33歳)です。この日は幟町小学校4年生の児童85人に新体操の講義と実技指導を行いました。
■遠藤由華さん×有田ユリカ
「瀬戸内海の気候おだやかであたたかい」
「冬なのにヒールで歩ける」
「えーいいな。新潟じゃ考えられない、ブーツしかない」
実は、有田と遠藤さんは同じ新潟市出身で同い年。有田が新潟にいた時、活躍はニュースなどでたびたび目にしていました。
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5歳のとき、姉の影響で新体操を始めた遠藤さん。日本代表「フェアリージャパン」に16歳で初招集。チーム最年少で北京オリンピックに出場しました。
■遠藤由華さん
「前の年の世界選手権の予選には出ていなくて自分で勝ち取って出たオリンピックではなかったので、次こそは自分で切符をとってオリンピックに出たい思いが芽生えた。」
新チームになると立場は一転、最年長に…。けん引役として、チームも自身もステップアップし、2011年の世界選手権は総合5位でロンドンオリンピック出場を決めました。
しかし、大会3か月前に左足大腿骨を疲労骨折。オリンピック出場は叶いませんでした。
■遠藤由華さん
「本当に何を目指したらいいかわからない、何に向かって頑張っていったらいいかリハビリを続けたらいいか本当にわからなくて、自分の記憶でも霧がかかっているような3年間」
それでも、支えてくれた人に演技を見せたいと、2014年、全日本の大会に1種目だけ出場。温かい拍手を受け、現役生活に区切りをつけました。
あれから10年…。今は3人の子育てをしながら新体操やピラティスのコーチを務めています。
■有田ユリカ
「子どもたちからパワーをもらって仕事にいかしている?」
■遠藤由華さん
「子育てで学んでいることもたくさんあって自分も育ててもらっている感じ。今まで小さい子と接することもあまりなかったので言葉だけとか、まるまる仕事にいかしている。」
■有田ユリカ
「母になったり現役を退いたりして視点を広がったからこそ?」
■遠藤由華さん
「そうですね。自分の娘が新体操をやりたいといった時に厳しい世界も知っているから考えることもあるが、楽しんでやるということは一番大切なことだったのでそういう思いを、せっかく新体操に出会った子どもたちみんな持ってほしいと思えるようになった。」
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■遠藤さん指導
「体がここで1周、ここで前転1周をチャレンジします。」
自ら実演しながらの指導。伝えるのは、新体操の楽しさです。
■有田ユリカ リポート
「さすがオリンピアンで遠藤さん体がしなやかがすごい。そしてオリンピアンの演技で子どもたちも目を輝かせているのが印象的」
授業の最後は遠藤さんの演技で締めくくりです。最後に、遠藤さんが子どもたちに伝えたいこととは…。
■遠藤由華さん
「ケガしたときこんな風に動けるようになるとは思わなかった。続けいていたらごまかしながらだけど、みんな分からなかったでしょ、痛いところがある人みたいに見えた?人間は無限の力を持っている。みんなもまずはチャレンジしてほしい。自分を諦めずに生きてほしい」
■有田ユリカ
「ケガやオリンピック目指した過程などそれでも新体操と向き合っているのはなぜ?」
■遠藤由華さん
「やっぱり新体操が好き。どんなに落ち込んでも自分のすべてだった新体操ができなくなっても離れられないのは好きだから。」
■有田ユリカ
「遠藤さんにとっての『わたしらしく生きる』とは?」
■遠藤由華さん
「落ち込んでも必ずただでは転ばないぞという精神が自分の中にはあると思って生きていると思うし、そうやって生きていきたいと思っている。そういうめげないところを自分らしさと言いたい。」
(2024年11月7日放送)
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