広島テレビの長島清隆解説委員が、注目のニュースを分かりやすく分析・説明する『長島カイセツ』です。冬の風物詩「イルミネーション」がもたらす、経済の活性化についてお伝えします。
2024年も開催!『ひろしまドリミネーション』
先日、広島の夜を彩る『ひろしまドリミネーション』の点灯式が行われました。2024年のテーマも「おとぎの国」で、80種類150個のオブジェが設置されています。平和大通りや広島市中心部、広島駅周辺を鮮やかに彩ります。期間は2025年1月3日までの50日間で、広島の夜を毎日午後10時半まで明るく照らし ます。
『ひろしまドリミネーション』は、毎年少しずつ変化しています。2024年の特徴は、ひろしまスタジアムパークも連携会場となることです。また、点灯式が行われたそばにある平和大通りには、広島の酒を販売するブースが12月21日(土)までの金曜日と土曜日夕方5時半から9時まで設けられます。
『ひろしまドリミネーション』は広島の冬の風物詩となり、毎年大勢の人が訪れています。およそ60万人以上が訪れており、2019年には70万人を超えました。しかし、翌年の2020年には新型コロナウイルスの感染が拡大して、ドリミネーションも途中で打ち切りとなってしまい、10万人台に減少しました。その後人数が戻り、2023年も50万人以上が訪れたそうです。一時、人数が減った時のことを考えると、きれいな光の下でみんなで集まる喜びを感じられます。寒くなると、なかなか外出するのは億劫という人も多いかと思いますが、イルミネーションがあると子どもたちも喜ぶので、お出掛けする良いきっかけになるかもしれません。
広島の夜に賑わいを!
広島に限らず、イルミネーションは「多くの人に楽しんでもらいたい」と同時に、冬に観光客が少なくなるため「何か注目されるものを作りたい」という狙いがあります。特に夜のイベントは、宿泊数の増加につながるだけでなく、夜に食事などをすることで、飲食店にもお金が回り、経済も豊かになります。そこで、県内でもイルミネーションに限らず、様々な夜の取り組みが行われています。
広島市や商工会議所が主催し、エディオンピースウイング広島で神楽が披露されました。「ひろしま夜神楽」は、広島市中部の夜の賑いを作り出そうと、2008年から実施されています。今回初めて街中にできたサッカースタジアムで、広島の伝統芸能を披露し、およそ260人が楽しみました。
県内各地を彩るイルミネーション
広島市以外では、庄原市の備北丘陵公園で『備北イルミ』が行われており、30回目となる2024年のテーマは「ワンダフルナイト」で、火山や海の生き物など、生命が誕生し育まれる光景を、70万個の電球で表現しています。
福山市の『みろくの里』でも、ウィンターイルミネーションが開催されています。11月は土・日のみ、花火とイルミネーションの演出で、夜空を鮮やかに彩るということです。
広島には外国人観光客が増加していますが、夜の滞在時間が長くなると、経済も活性化されます。『ひろしまドリミネーション』も、広島の経済も明るくしてくれることを期待したいと思います。