広島県大竹市の下瀬美術館が快挙です。
世界的な建築賞「ベルサイユ賞」の最優秀賞を受賞しました。
■NNNパリ 佐藤 篤志記者
「広島の下瀬美術館が世界で最も美しい美術館としてベルサイユ賞の最優秀賞を受賞しました」
フランス・パリのユネスコ本部で開かれた「ベルサイユ賞」の授賞式。
世界的に美しい建築物を表彰するもので、大竹市の下瀬美術館が今年新設された「美術館部門」で最優秀賞に選ばれました。
■ベルサイユ賞 事務局長
Q:審査のポイントは?
「文化遺産だけでなく自然や環境、創造性も対象としている。審査員を代表して話すことはできないが(下瀬美術館は)軽やかで非常にカラフルでもあり喜びを表現していると思う」
下瀬美術館は建築家の坂茂さんが設計し、水の表面に浮かんでいるように見える可動式の展示室が特徴です。
「アートの中でアートを見る」がコンセプトで、水面に風景がうつりこみ、自然と建築が調和していることが評価されました。
■下瀬美術館の設計者 建築家 坂茂氏
「瀬戸内海に面した400メートルの幅の美術館でその環境を最大限生かしつつ実際に水に浮いて動くギャラリーや木造の建築とか色々なイノベーティブなものが評価されたのだと思っている」
■下瀬美術館 吉村良介 代表理事
「この賞をとれたということは本当に光栄なことだと思っている。多くの方に来てみていただいて瀬戸内海と一体となった美術館をみていただきたい」
今回の受賞の意義について専門家は。
■大阪公立大学 倉方俊輔教授
「建築の中でも一番有名建築家が手がけるものの一つがやはり美術館ですよね。世界中の美術館の 中から最優秀に選ばれたということはとても大きな意義がある。ベルサイユ賞はユネスコ(が協力する)賞なので、一つの建築界あるいは美術界という狭いカテゴリーではなくて地球・市民全体に発信していく、そういう意義のある賞なので、今回受賞したということで、この広島の場所にも多くの方々の目が世界中から向くのではないか」
3日、美術館を訪れた人は。
■来館者(山口から)
Q:最優秀賞を受賞しました
「すごいですね。水面に浮いている感じというのが斬新ですごいなと思いました」
■来館者(仙台から)
「海があって境がないように見えるどこまでも続いているような感じになる」
■来館者(仙台から)
「奇抜な色使いだったりそれが反射してきれいに見えるのがいいなと思いました」
【2024年12月3日放送】
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