日本被団協が受賞したノーベル平和賞は、どのように過程を経て決まったのでしょうか。長島さんです。
■広島テレビ 長島清隆解説委員
ノーベル平和賞はノーベル委員会が選考します。これだけ注目される賞ですが、国会に任命されたわずか5人の委員で構成されます。任期は6年です。そして、委員会は誰でも好きに選んで授与できるわけではありません。広島テレビの単独インタビューに対し、ノーベル委員会の委員長はこのように話しました。
■ノーベル委員会 フリードネス委員長
「私たちには推薦された個人や団体のリストがあります。私たちノーベル委員会は、毎年このリストをすべて調査して議論し、誰がこの栄誉ある賞の受賞者と なるべきかを決めています。」
ノーベル平和賞は世界中から推薦された人や団体の中から選ぶことになっています。
推薦人の資格を持つのは
・主権国家の国会議員・大学教授や准教授など
・過去のノーベル平和賞受賞者
・ノーベル委員会の委員や元委員など
となっています。かなり幅広い人が推薦できる印象です。
推薦人登録用のホームページ画面も用意されていて、簡単に推薦することができる仕組みとなっています。2024年は286の個人・団体が推薦されました。1つの団体や個人に複数の人が推薦していることも多く、実際に推薦が届く数はかなり多いということです。ただ、誰が推薦されたかは50年間秘密にされます。
スケジュールはこのようになります。
・1月31日に推薦を締め切ります。
・2月から3月の間に候補者を5~20人に絞り込んだ「ショートリスト」を作ります。
・8月頃までにショートリストに載った個人・団体について、専門家が報告書を作成します。
・それに基づいて、全会一致または多数決で10月までに受賞者を決定します。
・10月に受賞者を発表します。
・ノーベルの誕生日である、12月10日に授賞式が行われます。
(2024年12月11日放送)
この記事の動画はこちらから再生できます