週末には「大学入学共通テスト」が迫っていますが、女性の中には試験本番に「生理」が重なるという不安を抱えている人もいるはずです。そんな生理への備えをあの、「赤い本」が教えてくれています。
■金丸真帆記者
「まもなく受験シーズン過去問売り場、大学名が並ぶ中、 新しく登場したのが生理対策の赤本です」
広島市内の書店に並ぶ言わずと知れた問題集「赤本シリーズ」。そこに「受験生の生理対策」が仲間入りしました。誰でも気軽に無料でもらうことができます。
冊子の中には、『経血の「モレ」が不安…』『痛みや眠気で集中できない』といった受験生のお悩み別に対策がまとめられています。
手がけたのは生理用品「ソフィ」を販売するユニ・チャームです。狙いは親子で生理を考えるきっかけづくりでした。
■ユニ・チャーム 桐木平レナさん
「わが子の大事な日のケアの中から生理ケアが抜けているのかなという仮説を持っていまして、再度親子で娘の生理について話し合って子どもにあった生理ケアを様々な選択肢の中から一緒に選んであげてほしい」
ユニ・チャームの調査では受験日と生理が重なることを不安に思っている受験生が8割あまりにのぼる一方、重ならないように気にかけている保護者が4割ほどという結果が…。受験生と保護者の間で認識に差が出ています。
書店にいる人に聞いてみました。
■20代
「(親と)受験のときの生理は話したことはなかった。仕方ないものなのかなって思っていました。大人になったら痛み止めとかいろいろな選択肢は増えるけど、当時学生とかはそんな選択肢が何があるかわからないから(冊子で)知るのはいい」
■高校1年生
「かぶったら困るねみたいなことを話したことはあるけど、お母さんは自分よりも『どうにかなるでしょ』みたいな感じで。お腹痛いだけじゃなくてネガティブになったりする。こういう本があったらゆっくり読み直して冷静に対策を考えられるような気がする」
冊子には、試験直前に確認できるチェックリストもついています。鎮痛剤の用意やアプリで生理日を予測することなど親子で準備しておくと安心なことが記されています。
■ユニ・チャーム 桐木平レナさん
「親子でも生理は違う生理の重たさ、経血量痛みの感じ方は違うと思うのでいろいろな選択肢を知っていただいて、今からでもできる対策を見つけていただけたらと思っている」
「受験生の生理対策」の赤本は、時間がない受験生でも簡単に読むことができる手軽さです。受験生のお悩み別にアドバイスが書いてあり、たとえば経血の量が多い日に「モレ」が不安で集中できないといった声には、からだに挟んで使う吸収力の高いナプキンや長時間使えるタンポンショーツ型のナプキンなどの選択肢を示してくれています。
また、受験に向けた準備のひとつとして、「追試」の確認があります。
2023年に、文部科学省が公立高校の入試に生理が重なった場合の追試を可能としたため、広島県も昨年度から対象としています。申請には医師の診断書が必要で、担任や保健室の先生に相談してください。大学受験でも追試可能な学校が出てきています。申請方法を確認しておくのも子供へのサポートになるはずです。
《2025年1月16日放送》
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