「ワークマンがランドセル業界に参入!?」というタイトルで、さまざまなメディアに取り上げられた「ESスチューデントデイパック」。独自の機能を惜しみなく盛り込みながら、価格は驚きの8800円(税込、以下同)です。実際の商品に触れることができたので詳しく紹介しましょう。
●ワークマンがランドセルリュック業界に参入!
業界団体の最新調査によると、ランドセルの購入金額は平均5万9000円とのこと。ランドセルを購入するまでの一連の流れ、いわゆる「ラン活」という言葉まで誕生するほど、このジャンルはにぎわっています。
豪華になる一方の皮革製ランドセルに対し、近年は入手しやすい金額のテキスタイル製が増えてきました。こちらは「ランドセルリュック」と呼ばれており、大手有名ブランドも参入しています。
ワークマンがこの6月に発売した「ESスチューデントデイパック」は、通学用としても使えるデイパックとして登場しました。ランドセルリュックは皮革製よりも安価な傾向にありますが、その多くが1万円台後半から3万円台なので、ESスチューデントデイパックの8800円は破格と言えるでしょう。
●コーデュラナイロンやYKK製タフジッパーを採用
表地に使われているのは、耐摩耗性に優れるコーデュラナイロンです。乱暴に扱われることもあるランドセルですので、大きな安心材料になるでしょう。
また、各部のファスナーにはYKK製のタフジッパーが使われています。有名ブランドのスーツケースなどにも使われている丈夫なファスナーですので、これもうれしいポイントですね。
●登山用バックパックと同じ背面構造を採用
一般的なランドセルと決定的に異なるのは背面構造です。アルミプレートが縦に2本挿入されており、ショルダーベルトにつながるロードリフターストラップによって、重心位置を微調整できるようになっています。これは登山用バックパックでは一般的なシステムで、ショルダーベルトにはチェストベルトも装備されています。
ショルダーベルトとバックパネルにはメッシュ生地が使われており、蒸れを程良く軽減してくれます。こうした設計により、重量は約1.5kgとやや重いですが、実際に背負って各ストラップを微調整すると、軽く感じられるのが不思議です。
なお、上ぶたの留め具はマグネットを組み合わせた特殊な構造で、近付けると磁力によってカチャッとはまり、上ぶたを下方へスライドさせるとロックが解除されます。最初は留め具が見えないので戸惑いますが、すぐに慣れることでしょう。
●防犯ブザーを吊るせるDカンや給食袋用のカラビナも
ESスチューデントデイパックは、各部の仕様にもこだわりが詰まっています。まず、ショルダーベルトの表側には、防犯ブザーを吊すのにちょうど良いDカンが設けられています。
本体の右側にはカラビナとファスナーポケット、左側にはメッシュポケットがあるので、スマートに給食袋を引っ掛けたりリコーダーをしまったりできます。
●リフレクター搭載で、帰りが遅くなっても安心
塾通いなどで帰りが遅くなると心配なのが、夜間の交通事故です。本製品は、ショルダーベルトを含め全方向にリフレクターがレイアウトされているので、夜間の被視認性はかなり高いです。
さらにうれしいのは、底部のファスナーポケットに収納されているレインカバーにも反射プリントが施されていることです。夜間作業員からの信頼も厚いワークマンならではの気遣いと言えるでしょう。
メインの収納スペースとは別にタブレット用のポケットを設けていたり、本体に型崩れを防ぐ芯材を入れていたりと、第一弾にして完成度の高いランドセルリュックを投入してきたワークマン。評判が良ければ多色展開も、といううわさもあり、今後の動向に期待が持てます。