機能的でありながら、リーズナブルなウェア・アイテムを展開する「ワークマン」。2024年秋冬の新作としてもっとも注目されているのが、「XShelter(エックスシェルター)」シリーズです。
“着る断熱材”と銘打ったこのシリーズには、「特殊断熱シート」と「吸光発熱綿」を組み合わせた新素材を搭載しています。これにより外部環境を“無効化”し、快適な温度(30度ほど)を保ちます。
今回は、レディース用のアウター「エックスシェルター断熱レディース防水ウォームアウター」を実際に着用してみました。リアルな感想をお伝えします。
●「エックスシェルター」って何?
ワークマンの新素材として注目されている「XShelter(エックスシェルター)」とは、ミクロンサイズ粒子の積層素材を採用した「断熱シート」と、外部の光を吸収して熱エネルギーを増幅する「吸光発熱綿」を組み合わせた素材のこと。これを搭載することで、外気温が30度の時に着用しても暑さを感じず、マイナス10度であっても寒さを感じない“無感覚ウェア”を実現しています。
上記の写真は、タグに付いていた「断熱シート」です。非常に薄く、その厚さは約1mm程度。そのため、一般的な中綿入りのジャケットよりも薄く、軽量なウェアを実現できます。
またその下の写真は、8月に開催された「ワークマン2024年秋冬新製品発表会」で行われていた、エックスシェルター断熱シートの性能を実感できる実験シーンです。
温めたホットプレートに、エックスシェルター断熱シートと一般的なナイロン生地を置き、その上に氷を置いた実験です。ナイロン生地の氷はすぐに溶け始めましたが、断熱シートの方の氷はほとんど溶けていませんでした。
さらに吸光発熱綿も搭載することで、高い保温性も実現。とはいえ、断熱シートは透湿性も備えているので、暖かい室内に入っても汗をかかないのです。どんな外気温でも、ウェア内を快適な温度に保ちます。
●実際に着てみた 室温20度でも暑くない!
エックスシェルター断熱レディース防水ウォームアウターを、室温20度の室内で着用してみました。アウター内には一般的なコットンシャツを着ています。
このくらいの室温で保温性が高いアウターを着ると、暑さを感じることが多いのですが、エックスシェルターのアウターはそこまでの暑さを感じません。もちろん暖かさはあるのですが、嫌な暑さではありません。
エックスシェルターのウェア内には、サーモメーターが搭載されています。そのため、常にウェア内の温度を確認できます。着用前の温度は20度でした。
3分ほど着用すると、24度に上昇していました。しばらく着用していると26度になり、その後は26度を保っていました。暑すぎることもなく快適な温度だと感じます。
ワークマンの新製品発表会で担当者は、「屋外で着用して暖かいのは当然。でもアウターを着たまま電車やショッピングモールなどに入ると途端に暑くなって汗をかいてしまう。その問題を解決できるのが『エックスシェルター』です」と話していました。朝晩の気温差が激しいこの季節にも、活躍するアウターだと感じます。
●驚くほど軽い
エックスシェルターのアウターはボリューム感があるので、重そうに見えます。でも実際に持ってみると、「軽い!」と声が出てしまうほど軽量でした。ふんわりとしていて、空気をたくさん含んでいるような触り心地です。
実際に重さを測ってみると、約663gでした(Mサイズ)。ここまで軽量でありながら、襟の中にフードが入っています。そのため、強風や寒い時にさっとフードを取り出して、首元や頭をカバーできます。
またウエストと裾内側にはドローコードが付いているので、すっきりとしたシルエットにすることも可能です。
生地は防水性も備えており、耐水圧は1万5000mmH2Oと高くなっています。非常に高機能な生地ですが、ごわごわ感はありません。
●リュックを背負いにくいかも
筆者は、エックスシェルターのアウターを旅行に使いました。室内外の移動が多くなりやすい旅行でも、快適に着続けることができました。
一方で、筆者は旅行の際にリュックを使うのですが、エックスシェルターのアウターにボリュームがあるので、リュックを背負いにくいと感じた場面がありました。アウター+リュックの宿命かもしれませんが、これは難点かもしれません。
また袖口にはゴムが入っていますが、手首の太さによっては隙間ができてしまい、冷気が入ってしまうことも。ただ筆者の場合は、アームウォーマーをしてからエックスシェルターのアウターを着ることで、冷気の侵入を防ぐことができています。
フロントは、フラップボタンとファスナーの二重仕様なので、冷気は入ってきませんでした。
これだけの機能を搭載しながら、価格は4900円(税込)と5000円以下です。カラーはグレージュ(筆者購入)、ピンク、ブラックの3色展開。サイズはMとLです。身長160cmの筆者はMサイズを着ています。
ワークマンの公式オンラインストアでは「WEB限定商品」となっていますが、店舗でも購入可能です。ただし店舗によって在庫は異なります。