サムスン電子ジャパンは2024年12月、Androidスマートフォンの新モデル「Galaxy S24 FE」を発表しました。
同社「Galaxy」ブランドのスマートフォンの中でフラグシップに位置付けられる「S」シリーズに次ぐスペックを持ちながら、手を伸ばしやすい価格が魅力的なモデルです。
ここでは「Galaxy S24 FE」について3つのポイントでチェックしていきます。
●最上位の「S」シリーズに次ぐ位置付け
Galaxyの「FE」シリーズは「Fan Edition」の略称とされています。
どのようなシリーズか簡単にまとめると、1世代前のハイエンドモデルをベースにしながら一部の性能を抑えることで、手を伸ばしやすい価格帯をキープしたシリーズです。
位置付けとしては、最上位の「S」シリーズに次ぐ、実質的なミッドレンジ帯のスマートフォンと認識しておくと良いでしょう。廉価帯の「A」シリーズと比べると、より高性能になっています。
このFEシリーズのスマートフォンが日本市場に初投入されたのは、2024年2月に発売された「Galaxy S23 FE」でした。
今回紹介している「Galaxy S24 FE」は、その後継モデルに相当し、国内では2024年12月にauで発売されたほか、SIMロックフリーモデルも展開されています。
●対応するAI機能は十分
プロセッサーには、Samsung Electronics製の「Exynos 2400e」を搭載します。これは、ハイエンド向けプロセッサーである「Exynos 2400」から動作クロックを抑えたダウンクロック版です。
上位モデルの「Galaxy S24」では米Qualcommのハイエンドプロセッサー「Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy」が採用されているので、処理性能としては「Galaxy S24 FE」の方が全体的に若干低くなるイメージでしょう。
しかしながら、ハイエンドモデル「Galaxy S24」に匹敵する性能をうたっているように、Galaxy S24 FEでもサムスンのAI機能である「Galaxy AI」を使用した機能は充実しています。
「かこって検索」「通訳」「通話アシスト」「入力アシスト」「フォトアシスト」「スケッチアシスト」などをサポートしており、処理速度などを除けば体験差は少ないと言えるでしょう。
そのほか、メモリは8GB、ストレージは128GBを搭載します。上位の「Galaxy S24」ではメモリが8GB、ストレージが256GB~なので、ストレージ容量に差があることは理解しておくと良いでしょう。
Galaxy S24、Galaxy S24 FEは両方ともmicroSDカードを使ったストレージ拡張に対応していないため、大きな差を感じる部分となりそうです。
●ディスプレイやカメラなどの仕様も高水準
ディスプレイは約6.7インチで、Galaxy S24の6.2インチと比べるとひと回り大きくなっています。
ピーク輝度は1900ニトで、流石にGalaxy S24の2600ニトと比べるとやや劣りますが、それでも十分高いレベルです。
またリフレッシュレートについては、60/120Hzの可変式を採用しており、Galaxy S24の1~120Hzの可変と比べると、最小値に差があります。省電力性能などで差が出てくる部分ですが、バッテリーサイズはS24 FEの方が大きく、スペック上の動画再生時間は最大28時間で共通しています。
背面カメラに関しては、広角(約5000万画素)、望遠(800万画素)、超広角(1200万画素)の3眼構成です。望遠カメラの画素数を除けば、Galaxy S24との差もほぼありません。
メーカー直販サイトで7万9800円(税込)という価格を鑑みると、コストパフォーマンスの高い選択肢だと感じます。
本モデルは、防水性能がIPX5/IPX8、防じん性能がIP6Xに対応するほか、おサイフケータイにも対応しています。長期運用を想定しても、日常使いでの不便は少ないでしょう。