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ChatGPTを活用して「企画書のたたき台」を整える3つのステップ

ITmedia Mobile 2024年7月9日 13時50分

 アイデアを出したり、書類のたたき台を作成したりする工程は、ChatGPTの得意とする作業だ。もちろん企画の独自性を追求するには、生成AIを頼らず自力で練りあげる方がベターだろうが、急ぎでたくさんの企画を出さなければならないときには、ChatGPTでひな型を作成する工程が作業能率アップの助けになるかもしれない。

 ここでは仮想の企画案を作ることを目的に、ChatGPTを使う流れを3つのステップでチェックしていこう。

●STEP1:企画のネタを出してもらう

 まず、企画の元になるネタが思い浮かばない場合には、ChatGPTに直接聞いてみるのが良いだろう。例えば、「2024年後半に売れそうなムックの企画を3つ考えて」と質問すると、ChatGPTが具体例を考えてくれる。

 もちろん、ChatGPTはあり得そうなテキストを並べているだけで、これらの回答に「2024年に売れそう」という根拠はさほど期待できない。そのため、本来はこれらの出力をヒントにしつつ、マーケティング的手法やリサーチなどを絡めて企画の根拠を持たせ、さらにひとひねりを加えて企画にオリジナリティーを持たせたいところだ。

 しかし、今回はあくまでも手順の説明ということで、ChatGPTが挙げた「2.持続可能なライフスタイル」の企画を例として採用し、このまま以降の手順を進めてみよう。

●STEP2:企画書の素案を作る

 続いてChatGPTを活用して、企画書のたたき台を整えていこう。ChatGPTはチャット上の文脈を反映するので、今回の場合は、先ほど例として挙げた際の番号を指定し、「2の企画を採用します。企画会議に提示するための企画書のたたき台を整えてください」と指示をすればOKだ。

 しかし、この出力ではまだ荒削りすぎる印象なので、ここからまだ精査していく必要があると思われる。人力で作業を進めても良いが、ここでは改善点をChatGPT自身に聞いておき、より効率的に進めたい。

 そこで「この企画書のたたき台について、良い点と悪い点を指摘して」と指示した。

 すると、具体的に、「予算項目が詳細に示されていない点があります。~」のように足りないポイントがいくつか明確化された。

 続いて、これらを改善していく。今回はChatGPTを使ってたたき台を洗練させよう。ここでは、先ほど悪い点として指摘された内容を踏まえつつ、仮の数値などを指定し、「#予算総額:200万円、#発売予定:2024年9月、#独自性:ターゲットを30~40代男性に絞る──を反映したうえで、企画書をブラッシュアップして」のように指示をしてみる。

 出力を見ると、例えば、総額200万円の予算が、仮で項目ごとに割り振られているのが分かる。ここまで基礎を固めておけば、あとは人力で細部を調整することで、最小限の労力でまともな企画書の形に整えられるはずだ。

●STEP3:レジュメを作る

 最後に、出力された企画内容をもとに会議用のレジュメ(議題となる要点)を作成してもらおう。ChatGPTに対し、「この企画書を元に会議のレジュメを作成して」と指示をする。

 これで、会議のアジェンダ(予定表)として、(1)企画書の概要確認、(2)議論ポイントの特定、(3)次のステップの確認──といった具体的に進めるべき工程が提示された。

 これらに対しても実際に運用するにはまだ手を加える必要はあるだろうが、もし企画会議の進行を仕切る立場ならば、こうしたアジェンダの素案も役立つかもしれない。使い方の一例として頭の隅に入れておこう。

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