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「スマホとセットでお得な固定回線」を真剣に検討して「SoftBank 光」に決めた理由

ITmedia Mobile 2024年7月10日 11時48分

 スマホはもちろん、自宅で光回線やホームルーターなどの固定回線を契約している人も多いでしょう。大手3社はもちろん、格安SIMにも固定回線とのセット割があるキャリアがあります。スマホと固定回線のセット割は鉄板の節約技です。筆者も直近で固定回線の契約を予定していることから、スマートフォンとセットでお得な固定回線を調べてみました。※料金は全て税込み。

●主要な格安SIMと固定回線のセット割

 まずは楽天モバイルと主要な格安SIM(3キャリアのオンライン専用ブランド、サブブランド、契約者数の多いMVNO)のセット割の有無をまとめてみました。

 Y!mobileにはSoftBank 光/SoftBank Airとのセット割「おうち割 光セット(A)」があります。割引額はシンプル2のプランSなら月1100円、プランM/Lなら月1650円で、最大10回線までなら家族全員が割引されるのが特徴です。

 同じくUQ mobileにも「自宅セット割」があり、auひかりやホームルーターなどとのセット契約で家族全員が割引されます。Y!mobileとUQ mobileは固定回線とのセット割なしだと料金が割高なので、「セット割がお得」というより「セット割なしだと損」といった方がいいかもしれません。

 IIJmioはIIJmioひかりとのセット割「mio割」で月660円、mineoはeo光ネット(関西地区と福井県限定)とのセット割で月330円割引されます。割引は1回線のみですが、もともとの料金が安いのでお得です。NUROモバイルはNURO 光とのセット割で、契約翌月から12カ月間1100円が割引されます。

●筆者にお得な固定回線を考えてみた

 筆者は結婚に伴う引っ越しを機に固定回線の契約を見直し、どの固定回線がお得かを考えました。ちなみに、筆者はスマホの料金については詳しい方だと自負していますが、固定回線については一般レベルの知識しかありません。

 スマホの回線は職業柄たくさん契約しており、5月末時点に契約していた回線は以下の通りです。

・楽天モバイル

・ahamo

・povo2.0(2回線)

・LINEMO

・Y!mobile(シンプルS×2回線)

・UQ mobile(くりこしプラン+5G プランS)

・IIJmio(2回線)

・mineo(3回線)

・OCN モバイル ONE

・日本通信

・トーンモバイル

・HISモバイル

 このうち、固定回線とのセット割があるのはY!mobile、UQ mobile、IIJmio、mineo、OCN モバイル ONEです。ただし、mineoとのセット割があるeo光ネットは関西地区限定なので申し込み不可、OCN モバイル ONEは500MB/月コースを契約中なのでセット割対象外です。これに楽天モバイルを固定回線化して使う方法と料金の安いahamo光を加えて、最適な方法を検証しました。

●結論:SoftBank 光が最適と判断

 結論から言うと、料金やサービス内容などを総合的に判断した結果、最終的にはSoftBank 光に決めました。月額料金は比較的安く、過去に一度契約したことがあるので仕組みが分かっているという安心感があります。Y!mobileは旧プランのシンプルSを2回線契約しており、おうち割 光セット(A)を適用すれば月1188円×2回線割引されます。セット割適用には月額550円のオプションの加入が必須なので実質の割引額は1826円ですが、2年使用時の合計金額も低く、最終的にSoftBank 光に決めました。

●一人暮らしなら楽天モバイルの固定回線化がオススメ

 なお、当初は楽天モバイルを固定回線化する方法と悩んでいました。通信速度はSoftBank 光に及びませんが、筆者も妻もヘビーな使い方はしないので20~30Mbps程度出れば十分です。ルーターさえ準備すれば初期費用が無料で面倒な工事も必要なく、最低利用期間なしでいつでも解約できるのも魅力です。

 筆者は仕事の都合上、Y!mobileを2回線契約中なのでSoftBank 光にしましたが、一人暮らしの人やライトユーザーなら、固定回線を引くより楽天モバイルを固定回線化するのが簡単でオススメです。楽天モバイルを固定回線化するメリットや方法はこちらの記事にまとめています。

●分かりやすく、好感が持てたIIJmioひかり

 検討する中で魅力に感じたのがIIJmioひかりです。最大のメリットは最低利用期間の自動更新がなく、2年経過後はいつ解約しても違約金がかからない点です。SoftBank 光をはじめとした多くの固定回線は2年/3年/5年の自動更新で、契約更新月以外に解約すると料金1カ月分程度の違約金がかかります。以前よりも違約金は安くなったとはいえ、契約年数にかかわらず解約タイミングと契約更新月が偶然合わない限り違約金が発生するのは大きなストレスです。

 また、IIJmioひかりは公式サイトでの料金試算や工事費の説明が分かりやすく、非常に好感が持てました。セット割による料金割引は月660円×1回線のみですが、もとの料金が安いのでトータルでは安く抑えられます。

●UQ mobileは仕組みが難解で断念

 逆に、仕組みが難解に感じたのはUQ mobileの自宅セット割です。対象の固定回線サービスが驚くほど多数あり、どれを選べばよいのか分かりません。何となくauひかりかな? と思っていましたが、引っ越し先の建物名で検索してみると、auではなくJ:COMとの契約になるとのこと。

 さらに、自宅セット割の解説ページでは固定回線だけでなく電話の契約も必要と記載されていましたが、J:COMのページにそのような記載はなく、公式サイトを見ただけでは何が何だか分かりません。

 J:COM公式サイトは税込金額より税別金額のフォントが大きく、月額料金も6カ月間のキャンペーン料金ばかりが目立つようになっており、消費者としていい印象を受けませんでした。自宅セット割自体の割引額も大きくないので、UQ mobileのセット割は検討から外しました。

●料金が最も安いSoftBank Airを契約しなかった理由

 なお、2年間の総支払額を比較するとSoftBank Airが圧倒的に安いです。通常の月額料金は5368円ですが、「SoftBank Air みんなおトク割」により契約から2年間は毎月2398円割引されて月額2970円で使えるため、2年間の総支払額は安くなります。

 しかし、3年目以降は割引がなくなるため、月額料金は光回線よりも高い5368円になってしまいます。筆者は転居先には5~6年は住むつもりなので、トータルで見れば損になりそうです。

【訂正:2024年7月10日15時5分 初出時、SoftBank Airに解約金が発生する旨の記述がありましたが、現行プランでは解約金は発生しません。おわびして訂正いたします。該当箇所を削除いたしました。】

 また、筆者は以前にSoftBank Airを契約していた際は速度面でも不満がありました。当時は毎月速度を測定していたのですが、夕方17時頃から毎日速度制限がかっていたようで、最も遅い時間では最大6Mbps程度しか出ませんでした。

 筆者は動画視聴やゲームはしないため6Mbpsでもあまり影響はありませんでしたが、今後は2人で使うと考えると物足りません。当時使っていたAirターミナル4は5G非対応だったのに対し、現在のAirターミナル5は5G対応なので速度は向上する可能性はあるものの、万が一同じように速度が制限されたらと思うと不安です。結局、総合的にSoftBank Airはスコープ外としました。

●固定回線を契約する際の注意点

 今回は筆者の環境を例に、スマホと固定回線のお得な組み合わせを考えました。多くのスマホキャリアは家族で契約すると割引や便利なサービスが使えるため、契約キャリアがバラバラの場合は統一した方がお得です。

 また、スマホと光回線もセットにするのも鉄則ですが、1人暮らしの場合は、楽天モバイルなどのスマホ向けサービスを固定回線化したり、固定回線なしでスマホからテザリングしたりした方がお得な場合もあります。筆者はSoftBank 光を選びましたが、自身や家族の契約状況によりお得な組み合わせを見つけましょう。

 また、固定回線の利用期間が短い場合は最低利用期間や違約金にも気を付けましょう。固定回線サービスの多くは2年/3年/5年などの最低利用期間が設定されており、契約更新月以外に解約すると違約金がかかります。ただし、今回紹介したIIJmioひかりのように最低利用期間の自動更新がない場合もあるので、料金以外の仕組みもしっかり確認して選んでくださいね。

著者プロフィール

シムラボ

 「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。

・Twitter(現X):@simlabo_jp

・サイト:https://www.simlabo.jp/

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