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“Max”という名のスマホに落胆の声 Unihertzの新作「Jelly Max」に「マックスじゃない感」が漂うワケ

ITmedia Mobile 2024年7月19日 7時5分

 とあるメーカーが発表したスマートフォンに幻滅したとの声が寄せられている。中国Unihertz(ユニハーツ)がX(旧Twitter)で「他にはないスマートフォンにご期待ください」とあおる「Jelly Max」というスマートフォンだ。なぜ落胆の声が上がったのだろうか。

 Unihertzといえばユニークなスマートフォンを手掛けるメーカー。2017年にクラウドファンディングの「Kickstarter」で発表した初代の「Jelly」は日本でも話題を集めた。2019年には物理QWERTYキーボードを備え、防水に対応した「Titan」を、2021年にはおサイフケータイに対応し、重量がわずか110gの「Jelly 2」を世に送り出した。

 そんな同社の新製品、Jelly Maxだが、「でかくて重い」との意見や「Maxなのに5型ディスプレイはない」との否定的な意見が目立つ。スマートフォンの製品名に「Max」と付くと、大きさをイメージしてしまう。

 Appleも2018年、iPhoneにMaxと付け足した製品を「iPhone XS Max」として世に送り出した。ディスプレイサイズは6.5型だ。それ以降、最も大きなディスプレイを搭載し、高性能なiPhoneにはMaxと付いている。筆者もMaxと製品名にあると、大きいボディーに大きいディスプレイを想起してしまう。

 しかし、Jelly Maxのディスプレイサイズは約5型と最近のスマートフォンとしては小型な部類に入る。解像度は720×1520ピクセルとなっており、こちらもMaxという割には低い。

 Kickstarterの日本語ページには「Jelly Max、最小5Gスマートフォン」と記載されており、決して大きいスマートフォンだとはアピールしていないようだ。

 ではパフォーマンスに関わるプロセッサは“Max”といえるほどのものなのか? 確認したところ、MedhiaTekの「Dimensity 7300」で、ハイエンド向けではなくミッドレンジモデル向けのプロセッサだ。NothingのサブブランドCMF初のスマートフォン「CMF Phone 1」も同じプロセッサを採用している。

 このように、Jelly MaxはMaxといえるほどのスペックではないことから、否定的な意見が寄せられたようだ。

 ただ、メーカー側の視点に立つと、例えば「過去の製品と比べて大幅に進化」したことや、「史上最大のアップデート」を果たしたことを伝える場合、「ディスプレイもバッテリーも性能もマックス」というニュアンスが手っ取り早いし、伝わりやすいだろう。

 Jellyシリーズの次世代モデルは、真のMaxといえるスマートフォンとなるのか、今後のアップデートも気になるところだ。

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