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「ポケモンGO」の仙台イベントに子どもと参加 スマホや回線のトラブルにどう対処した?

ITmedia Mobile 2024年7月19日 17時5分

 5月30日から6月2日まで、仙台市で開催された、Pokemon GO(以下「ポケモンGO」)のイベント「Pokemon GO Fest 2024:仙台」に、小学生の子どもを含む家族で参加してきました。

 おおむね楽しめたものの、道中ではスマホや通信回線にまつわるトラブルがいくつか発生しました。今回の「5分で知るモバイルデータ通信活用術」は、普段と少しカラーを変えて、筆者なりに本イベントのレポートをできればと思います。

●アプリが強制終了するトラブル どうする?

 ポケモンGOのイベントには過去にも参加したことがありますが、今回は日帰りでの参加ということもあり、特別な準備はせずに会場へと赴きました。

 スマートフォンと通信回線ですが、長男には「iPhone SE(第2世代)」と楽天モバイル回線を組み合わせたものを、次男には「iPhone 8」にNTTドコモ回線(純正)を組み合わせたものを持たせました。端末はどちらも5G非対応ですが、都内で特定箇所、あるいは通信が混み合う時間に使わない限りは大きな不便を感じません。

 今回のイベントは仙台という大都市の近郊にある公園(七北田公園)で開催されます。「通信回りが厳しいことになることはないだろう」とのんきに考えて会場に向かいました。しかしそこはポケモンGOのイベント。全国各地からトレーナーが集まり、普段通りには行きませんでした。

 東京駅から新幹線で仙台駅に到着すると、周辺にはイベント参加者とおぼしき人でにぎわっていました。メイン会場である公園の他、仙台市内の各地で楽しめるイベントがあったためでしょう。

 やっとゲームができる――意気込む子どもたち。ゲームを始めようとしたのですが、次男のiPhone 8で、バトルに参加しようとするとほぼ確実にアプリが強制終了してしまうトラブルが発生しました。

 ありがちな「アプリの応答が悪くなる」「アクセスが集中してバトルが始まらない」というわけではなく、とにかくバトルを始めようとするとホーム画面に強制送還されてしまうのです(iOSの場合、アプリが強制終了されると、アラートを出さずにホーム画面に戻す)。

 アプリのログアウトからの再ログイン、アプリの削除からの再インストールなど、思いつく解決策を試してみたものの、一向に改善する兆しはありませんでした。

 このトラブルは他のスマホでは発生しなかったので、端末そのものか通信回線のどちらかに問題があるようです。移動中に段々と落ち込んでいく次男を見ていると「これはどうにかしないといけないな……」と思い至りました。

 そこで、普段は筆者が使っている「Pixel 8 Pro」を取り急ぎ設定して、次男に渡すことにしました。このPixel 8 Proには主回線として楽天モバイルを、サブ回線にmineoを入れてあります。

 すると、メイン会場の公園はもちろん、仙台市内の各地でも安定してプレイできました。

 このとき「Pixel 8 Pro」は主回線として楽天モバイルを、サブ回線にMVNOの「mineo」を設定していましたが、仙台市内でもメイン会場となった公園でも、前述の組み合わせよりも安定してプレイできるようになり、徐々に笑顔を取り戻していきました。

●予備機が通信不能に(真の原因は後で判明)

 既にITmedia Mobileで公開されている記事によると、楽天モバイルはメイン会場の七北田公園(仙台市泉区)に移動基地局車を配備していなかったそうです。

 メイン会場での電波強度を示すアンテナピクトを見る限り、確かに「公園内のどこにいてもバッチリ」という具合ではありませんでした。ただ、次男が最初に使って機嫌を損ねてしまったiPhone 8(とドコモ回線)よりは快適に使えました。

 当時、筆者はソフトバンク(LINEMO)回線を使っており、長男のiPhone SE(第2世代)では楽天モバイル回線(LTE)を使っていましたが、こちらも混雑によるものと思われる通信速度の低下があった他、まれにアプリが強制終了することもありました。ただ、言うほど高頻度でもありませんでした。

 沢山の人が1カ所に集中しても通信ができるようにする各社の取り組みは、いちユーザーとして本当にありがたいところです。

 さて、Pixel 8 Proは普段筆者が使っているスマホです。状況が落ち着いたところで予備機として用意していた「iPhone 12 mini」に取り換えようとしたのですが、どのキャリアのSIMカードを入れて設定しても「圏外」となってしまうトラブルが発生しました。

 どのキャリアでもダメということで、取り急ぎ、ネットワークリセットや設定リセットなど、ネットワーク回りのリセットを試してみたのですが、ひとまずモバイルWi-Fiルーターを経由して通信させることで事無きを得ました。

 落ち着いてからモバイル通信ができない理由を詳しく調べてみたところ、過去にMVNO回線で使っていた際にインストールしていた「APN構成プロファイル」の消し忘れであることが判明。プロファイルを削除したところ、正常に通信できるようになりました。

 ハードウェア的なトラブルではなかったことに胸をなで下ろしましたが、APN構成プロファイルは、ネットワーク関連のリセットを行っても残り続けることは、つい忘れてしまいがちです。何をやっても通信できないときは、「構成プロファイル、入れてなかったっけ……?」と疑ってみるようにしましょう。

 メイン会場の七北田公園では、衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」を使った無料インターネット接続サービスも提供されていました。Starlinkは国内の通信事業者とも提携していますが、今回は都市部での展開であったため、モバイル回線のバックホールとして使うのではなく、Wi-Fi(無線LAN)のバックホールとして提供されていたようです。ただ、公園中をくまなくエリア化しているわけではなく、公園内の数カ所に設置してあったため、あくまでも補助的な位置づけでした。

 これまでのポケモンGOの夏のリアルイベントは、2022年は札幌、2023年は大阪で開催され、いずれも夏休み期間中に開催されました。2023年の大阪は、最高気温が35度を超えることがあり、当時は未就学児だった次男は、体力の不足もあってかベンチに座り込んで動けなくなってしまうことがありました。

 それに比べると、早めの開催ということもあってか、今回仙台で開催されたイベントは過ごしやすい陽気だったのはとてもよかったです。また、(「東京の人間が言うな!」と怒られそうですが)大阪ほど“訪日”トレーナーの混雑も見られず、街中が混雑しすぎていないという点でも過ごしやすかったです。

 2025年のPokemon GO Festは、どうなるでしょうか……?

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