Infoseek 楽天

洗練されたCoCo壱番屋のモバイルオーダーのユーザーインタフェースに驚いた 夏はカレーを食べよう

ITmedia Mobile 2024年8月2日 14時5分

 暑い日が続くとスパイシーなものを食べたくなる。しかし、炒めたり煮たりと長時間にわたって火を使うものを自炊するのは気がめいってしまう。

 そんなときこそ外食だ。外食なら、家族それぞれが好きなものを注文できる。しかもクーラーの効いた部屋で食べられるし、後片付けもいらない。

 というわけで、今回はCoCo壱番屋のモバイルオーダーを試すことにした。試しているうちに、CoCo壱番屋のモバイルオーダーがとても洗練されていることに気づいたので、その点についても紹介したい。

●CoCo壱番屋の専用アプリ

 CoCo壱番屋のモバイルオーダーには大きく分けて2種類がある。1つは店内で注文する方法、もう1つは店外で予約注文する方法だ。

 ただし後述するが、店外での注文も店内オーダーと重複する部分がある。それこそがよく考えられているなと感心した点なのだが、まずはCoCo壱番屋のアプリのインストールから見ていきたい。

 Google PlayまたはApp Storeで「ココイチ」と入力すれば「カレーハウスCoCo壱番屋公式アプリ」(以下、ココイチ)を見つけられる。上では片仮名表記にしたが、実際のほとんどのIMEでは「ここいち」と入力すれば変換候補に「CoCo壱」が出てくるだろう。どちらを検索窓に入力しても、同じアプリを見つけられる。

 今回はAndroidスマホの「Galaxy S23 Ultra」で検証していくため、iOS版とは異なる。

 アプリホームが開くと「ログイン」「会員登録」ボタンが表示される。店内でオーダーするだけであれば会員登録する必要はないが、ここでは念のため会員登録をしておいた。登録にはメールアドレスの他、携帯電話番号を利用する方法もある。

 会員登録後に、楽天ポイントカード(楽天ID)との連携も行える。連携しておけば、ココイチを使ったモバイルオーダーで楽天ポイントをためられる。

●店内オーダーを試してみた

 アプリの設定も終わったので、早速ココイチを使ってモバイルオーダーをしていこう。CoCo壱番屋のお店に到着し、席についたらココイチを開き、「オーダー」タブから「店内オーダー」の「ご注文」をタップし、「即時注文する」と進んでいく。

 すると、テーブル上のQRコードを読み取るよう指示される。店内にいることが確認され、どのテーブルからのオーダーかを店側が把握できる仕組みだ。なお、アプリをインストールしていないスマホのカメラ機能を使ってQRコードを読み取った場合でも注文方法は同様だ。

 正しくQRコードを読み取ると、店舗が確定しメニューが開く。ベースとなるカレーから選んでいき、トッピングや辛さなど納得のいく組み合わせを作れたら「カートに入れる」をタップする。

 注文したいものが決まったら、「カート」をタップするか「カートを見る」をタップして注文したいものがカートに入っているかどうかを確認しよう。「カートを保存する」をタップすれば、次に来たときに同じ注文をしやすくなる。

 「次へ」をタップすると、さらに確認画面が表示される。問題なければ「この内容で注文する」をタップしよう。すると、「ご注文受付」の文字や注文番号などが表示される。

●店外で注文する

 さて、CoCo壱番屋のモバイルオーダーにはもう1つ、店外から注文する方法がある。つまり、店に到着する前に注文を済ませておけるのだ。

 店外で注文するには、店内で食べるとしてもココイチの「テイクアウトオーダー」から進んでいく。なお、この機能を使うには、モバイルオーダー会員登録が必要だ。注文しようとするとスマホのWebブラウザが開き、「いらっしゃいませ、ゲスト様」と表示される。「ログインする」から会員登録しよう。

 会員登録の済んだ状態で「テイクアウト」をタップするとログインした状態の外部ブラウザが開く。モバイルオーダー会員登録が済んだ直後でも同様の画面が表示される。店舗を選ぶよう促されるので、ここでは「同じお店で注文する」を例にして説明する。

 店舗を選んだら「この店で注文する」をタップ。すると「店内でお食事」「テイクアウト」「駐車場受取」の3つの選択肢が表示された。駐車場のない店舗では、選択肢は2つだけになる。

 「店内でお食事」を選ぶとメニューリストが表示される。選択してカートに追加していっても、テーブル番号が確定しないと注文できない仕組みになっている。というのも、テーブル上のQRコードを読み取らないと注文確定できないからだ。

 テイクアウトや駐車場受取を選んだ場合は、そのまま注文を確定できる。ただし、支払いを「店頭でお支払い」にするか「クレジットでお支払い」にするかを選択する必要がある。クレジットを選んでおけば、商品のピックアップだけで済むので、よりスピーディーだ。

●店内オーダーは店舗についてから注文を確定

 ココイチを使ったモバイルオーダーでは、店内で、または店外からのものがあると前述したが、店内で食べるのであれば、入口が違う(後者ではテイクアウトオーダーから入る)だけで注文方法はほぼ同じであった。この“入口”が多少理解に苦しむが、店内で注文するのでなければ別の選択肢しかないということや、モバイルオーダー会員登録が必要というところで納得できたし、よく考えられていると感じた。

 電話注文を受け付けたものの取りに来ない、予約を受けて席を確保したものの誰も来ない、といった事例が増えていることを考えると、連絡の取れることを確認した人だけを登録させ、予約注文できるようにするというのは理にかなっているからだ。

 また、座席の予約ができない仕組みのため、着席してから注文を確定させる、というのもスマートだと感じた。注文をしたのに、空いている席がなくて座れないという事態を回避できるからだ。

 「店内でお食事を選ぶのと何が違うのか」と思われるかもしれない。

 例えば、ランチタイムなどで店舗の外に行列ができていることがある。並びながら「メニューを見られれば、並んでいる間に食べるものを決められるのに」と思ったことはないだろうか。並んでいる時間に決めておけば、着席と同時に注文できるので、効率が良い。

 ココイチのテイクアウトオーダー(店内飲食)は、本当に店頭に並んでいるわけではないが、仮想的な行列でメニュー渡されているのと同じ状況を作り出している。自動車で移動している間に家族がメニューを見ながらあれやこれやと食べたいものを決めていく、家を出発する前にメニューをじっくり眺めて、好みのものをトッピングしていく。それができるのがこのアプリであり、ココイチを使うメリットだ。店舗に入ってから決めるより落ち着いて選べる上に、何より時間短縮につながる。店舗側でも顧客の滞在時間を減らして回転率を上げられるだろう。

 1つだけ難点を挙げるとすれば、いったんカートに入れたものの、トッピングし忘れた、辛さを追加するのを忘れたという場合に、オプションの変更ができないところがあるだろう。カート内の商品をタップすれば、メニューリストのその商品を選べるようになるところまでは良いのだが、ここでオプションを選んでカートに追加すると、ベースは同じだがトッピングや辛さの異なる2つの商品がカートに入ることになる。

 不要なほうの商品を削除するという手間が生じるし、大人数で訪店した際などは注文数で把握できなくなることもあるので、オプション違いの同じベースのものが重複して運ばれてくることになりかねない。ここは1つ「オプションの変更」ボタンを追加してみてはどうだろうか。そうすれば「あ、辛さを追加するのを忘れた! でも、面倒くさいからそのまま注文しよう」という残念な体験を減らせるだろう。

 とはいえ、たくさんあるオプションの中からじっくり選べることや、それを自宅で行えることなどココイチでモバイルオーダーすることにはメリットが多い。タッチパネルもなかった時代、いったいどのように注文していたのだろうかと不思議になるくらいだ。きっと陽キャが呪文のようにまくしたて、それを熟練のスタッフが書き留めていたに違いない。そんなことを考えながらここで筆を置く。

この記事の関連ニュース