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災害時にiPhoneで活用したい機能まとめ つながらない場所でも助けを呼ぶには?

ITmedia Mobile 2024年8月9日 0時1分

 8月8日16時43分頃、九州の日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生。気象庁は宮崎県南部で最大震度6弱の地震を観測し、同日夜には日向灘から静岡県の駿河湾にかけてのプレート境界を震源域とする南海トラフ地震の関連情報を発表した。

 地震大国の日本では日頃から災害時に備えておく必要がある。今後のためにも、iPhoneで災害時に活用できそうな機能をまとめた。

●iPhoneを長時間使用するためにやっておきたいこと

 まずはiPhoneをできるだけ長時間使えるようにすべく、バッテリーを長持ちさせる方法から確認したい。

 設定の中にある「低電力モード」を利用すると、iPhoneを十分に充電できるまで、ファイルのダウンロードやメールの受信など、バックグラウンドでの動作を一時的に制限する。

 合わせて、低電力モードのすぐ上にある「バッテリー残量(%)」を有効にしておくと、ディスプレイが点灯している間はバッテリーの残量を把握できる。

 低電力モードとバッテリー残量(%)だけでなく、iPhoneで最もバッテリーを消費する「ディスプレイ」と「通信」について知っておこう。

 2017年発売の「iPhone X」、翌2018年発売の「iPhone XS」「iPhone XS Max」以降は、ホームボタンのある「iPhone SE」シリーズを除き、有機ELディスプレイを搭載している。有機ELディスプレイは、色を再現するために素子自らが発光するが、黒色を表示する場合は発光しない仕組みだ。

 この仕組みを活用して、バッテリーの消耗を抑えることが可能だ。具体的には、なるべく黒を基調とした壁紙を使ったり、「ダークモード」を設定したりしよう。ダークモードについては、設定から「画面表示と明るさ」の順に操作すると有効にできる。

 iPhoneのディスプレイは、周囲の光量に合わせて自動で画面の明るさが調整されるようになっており、これもバッテリーの消耗に影響する部分といえる。設定を開いて、「アクセシビリティ」→「画面表示とテキストサイズ」をタップし、一番下にある「明るさの自動調節」をタップしてオフに切り替える。

 明るさが自動で調節されないようにして、自身が見やすいと思う明るさに設定しておくとよい。ディスプレイの明るさを極力下げておくと、バッテリーの消耗をより抑えられる。

●緊急時の連絡手段を確保する方法 衛星を役立てるサービスも活用したい

 自分の身を守るには、助けを呼ばなければならない場面がある。そんなときに、通信手段を確保できなければ、iPhoneを持っている意義はない。

 緊急時に備えて覚えておきたいのが「デュアルSIM」だ。1台のスマートフォンに同時に2枚のSIMカード/eSIMを入れて、通信サービスおよび電話番号を使い分けられる機能だ。1枚目に抜き差し可能なSIMカード、2枚目にオンラインで契約者の情報を書き込めるeSIMを設定しておける。

 例えば、1枚目にNTTドコモ(docomoやahamo)のSIMカード、2枚目にKDDI(au/UQ mobile/povo)のeSIMを設定しておけば、ドコモの通信サービスだけが使えない場合に、KDDIの通信サービスに頼ることが可能だ。

 日本国内で販売されているiPhoneは、iPhone XS以降の機種でeSIMおよびデュアルSIMを利用できる。

 ただし、大規模災害で基地局などの通信設備が故障し、各社の通信サービスが使えなくなってしまうと、デュアルSIMを活用できないので注意しよう。

 最後の砦となるのが「衛星経由の緊急SOS」というサービスだ。iPhoneの電波やWi-Fi(無線LANサービスなど)がない場所でも、iPhoneが衛星中継センターとつながり、利用者の代わりに警察(110番)、消防(119番)、海上保安庁(118番)への連絡を行える。テキストでのやりとりが前提で、画面の指示に従ってiPhoneを操作する必要がある。

 衛星は地上から1000km以上離れていて帯域幅が狭いため、Appleはテキストメッセージに必要なデータサイズを3分の1に圧縮して、高速にやりとりできるアルゴリズムや素早く的確にやりとりできるユーザーインタフェースを開発。視界が開けた場所なら15秒でメッセージを送受信できる。

 対応機種は「iPhone 14」「iPhone 15」の全ての機種で、サービスの提供開始日である7月30日から2年間、またはiPhone 14/15シリーズをアクティベーションしてから2年間無料で利用できる。

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