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「BALMUDA Phone」の販売、9月30日で終了 「小型スマホ」の選択肢が減る

ITmedia Mobile 2024年9月4日 13時15分

 バルミューダは9月30日に「BALMUDA Phone(バルミューダフォン)」の販売を終了する。同社が2日に発表した。終売後もBALMUDA Phoneと、「BALMUDA Scheduler」「計算機」などの同社独自アプリは継続利用が可能だ。

 同社はキッチン家電のトースター、掃除機、扇風機を世に送り出したきたメーカー。2021年8月にIT機器を扱う新ブランド「バルミューダ テクノロジーズ」を立ち上げ、その第1段製品として11月26日に発売したのがBALMUDA Phoneだ。

 寺尾玄氏社長はBALMUDA Phoneの発表時に「今の世の中のスマートフォンは、あまりにも画一的になってしまった」と紹介し、大画面のトレンドとは真逆を行く、4.9型と小型のディスプレイを採用した理由を説明していた。

 プロセッサにはQualcommの「Snapdragon 765」を採用し、6GBのメモリと128GBのストレージを内蔵。アウトカメラは4800万画素と高画素ながらも単眼となっている。スペックを見ればミッドハイのスマートフォンだが、「ソフトウェアの開発費が想定以上にかかった」(寺尾社長)ことから、10万円を超える価格に注目が集まり、売りだった「体験価値」は世の中に浸透しなかった。

 2023年5月12日にはスマートフォン開発・販売事業からの撤退を発表。3日後の15日にはBALMUDA Phoneの製造を担当した京セラが個人向け携帯電話事業を終了すると発表し、携帯電話業界に激震が走った。

 バルミューダは2024年9月30日に「The Store Aoyama」などのBALMUDAブランドショップ各店舗で取り扱っているBALMUDA Phone(X01A)、BALMUDA Phone Careの販売を終了する。その他のSIMフリーモデル取扱い店舗での販売と、ソフトバンクモデル(A101BM)の販売についても在庫限りで終了となる。

 BALMUDA Phone Careの新規登録受付は10月14日で終了する。なお、BALMUDA Phone関連アクセサリの販売はバルミューダオンラインストア、BALMUDA The Store AoyamaをはじめとするBALMUDAブランドショップ各店舗にて継続する。

  BALMUDA Phoneの終売により、「小型スマホの選択肢」はさらに減る。ディスプレイサイズは異なるが、ボディーのサイズ感がBALMUDA Phoneに近いAppleの「iPhone 13 mini」も、すでにAppleのラインアップから姿を消している。横幅が68mm程度のスマホの選択肢としては、「Xperia 5 V」や「Zenfone 10」が残されている。

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