自転車に乗りながらスマートフォンを操作するなどの行為は大変危険だ。2024年11月1日、道路交通法の改正により、自転車の運転中にいわゆる“ながらスマホ”をする行為が、罰則の対象となる。知らなかったでは済まされないため、危険行為や罰則の内容をまとめる。
自転車に乗りながらスマートフォンを操作したり、調べ物をしたり、家族や友人とのやりとりでディスプレイを見続ける行為は非常に危険だ。画面に集中してしまうと、周囲の状況に目を向けられず、歩行者や自動車との衝突のリスクが高まる。
警察庁の発表によると、近年、携帯電話の利用による自転車での交通事故が増加している。自転車が関わる交通事故のうち、携帯電話の使用が原因となった事故は、2013年から2017年までの累計と比べて、2018年から2022年までの累計で約53.9%増加している。
道路交通法の改正はこうした現状を踏まえたものだ。改正後は自動車だけでなく、自転車運転中のながらスマホも禁止事項に加わる。自転車運転中にやってはいけないことの一例と、違反した場合に課せられる罰則は次の通りとなる。
・自転車運転中にやってはいけないことの一例
・スマートフォンで動画や地図、SNSなどを閲覧したり、操作しながら自転車を運転する行為
・スマートフォンで通話をしながら片手で自転車を運転する行為
・スマートフォンで音楽を聴きながら自転車を運転する行為
・違反した場合に課せられる罰則
・違反した場合:6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金
・交通の危険を生じさせた場合:1年以下の懲役または30万円以下の罰金
・交通の危険を生じさせる恐れのある一定の違反(危険行為)を反復した場合:講習制度の対象(受講しない場合は5万円以下の罰金)
警察庁による発表を受け、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルは、利用者に対して携帯電話の安全な使用方法について発信している。