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Androidにある「AirDrop」的な「Quick Share(クイック共有)」を知っていますか? それぞれ解説します

ITmedia Mobile 2024年10月28日 16時14分

 iPhoneで撮った写真や動画、あるいはファイルなどを簡単に共有できる「AirDrop」は、iPhoneユーザーなら使ったことがあるという人も多いのではないでしょうか。自分のiPadやMacと共有するだけではなく、他の人とも簡単にファイルが共有できます。友人グループでAirDropを行うために、Androidには機種変更できないという話を聞くこともあります。

 そんな、AirDropですが、Android同士であればAirDropに似た「Quick Share(クイック共有)」という機能を使うことができます。残念ながらAirDropとQuick Shareに互換はなく、iPhone(Apple製品)とAndroidで相互にやりとりはできません。

 この記事では、iPhoneのAirDropとAndroidのQuick Shareについて、使い方や注意点などを紹介します。

●iPhone:AirDropの使い方

 AirDropは、写真などの共有を簡単に行えるAppleデバイスの共有機能です。BluetoothやWi-Fiで直接通信を行うので、モバイル通信は必要ありませんが、Wi-Fiが利用できない場合はモバイル通信を使用することも可能です。

 送信する場合には写真アプリなどを開き、「共有」メニューから「AirDrop」を選択して表示されるユーザー中から送信相手を選びます。

 送信された側には、「辞退」「受け入れる」の通知が表示されるので、「受け入れる」を選択すれば、送信元のアプリと同じアプリ、例えば、写真アプリから送信された写真アプリで表示され、WebサイトはSafariで開きます。

 なお、iPhoneからMacなど、自分のデバイス間で送信する場合には通知は表示されず、すぐに送信が始まります。

 AirDropを選択しても、送信先に相手が表示されない場合、相手側が受信しない設定になっている可能性もあります。その場合、「設定>一般>AirDrop」から「連絡先のみ」あるいは「すべての人(10分間のみ)」を選択してもらいます。

 各オプションの動作は下記の通りです。

・受信しない:AirDrop のリクエストを受け付けません

・連絡先のみ:連絡先に登録されている人からしか認識されません

・すべての人:AirDrop を使っていて、近くにあるどの Apple製デバイスからも、認識されます。10分後には「連絡先のみ」に戻ります

 なお、上記の設定画面で「デバイス同士を近づける」がオンになっていれば、連絡先に登録されている相手が近くにいる場合、共有したいファイルを開いてから相手のiPhoneに近づけるだけでAirDropの転送が開始されます。この場合も、相手がAirDropを有効にしていて、「デバイス同士を近づける」がオンになっている必要があります。

 AirDropでは一時期、見ず知らずの人からわいせつな画像が送られてくるという迷惑行為が多数報告されていました。その後のアップデートで共有確認時にプレビューが表示されなくなるなどの対応が行われていますが、それでも知らない人から何かが送信されようとしているというのは気分がいいものではありません。

 AirDropを利用しない場合には「受信しない」「連絡先のみ」にしておけば、見ず知らずの相手のデバイスに送信先として表示されることはなくなります。連絡先を知らない人とのやりとのりの場合のみ「すべての人」にするといいでしょう。

●Android:Quick Share(クイック共有)の使い方

 AirDropはAndroidでは利用できませんが、ほぼ同等の機能としてQuick Shareがあります。以前はニアバイシェアと呼ばれていた機能です。Quick ShareはもともとSamsungのGalaxyデバイスが搭載していた機能ですが、2024年初めにAndroid標準機能のニアバイシェアがクイック共有に統合され、クイック共有の方が標準機能になっています。

→・Androidの「ニアバイシェア」とGalaxyの「クイック共有」が統合へ

 Google フォトやFiles by Googleなど、共有メニューがあるアプリからならQuick Shareは利用できます。写真以外にも、動画やPDF、WebページのURLなど、さまざまなものを共有できます。

 共有方法は、アプリの共有メニューから「Quick Share」を選択し、「付近デバイスのデバイスに送信」から送信相手を選びます。

 受信側にはQuick Shareのポップアップが表示されるので、「承認する」を選択すれば受信されます。自分のデバイスに送信する場合には、選択肢は表示されず直接受信されます。

 Quick Shareでも受信側で共有範囲の設定が必要です。画面を上から下にスワイプしてクイック設定を表示し、Quick Shareを選択しましょう。共有するユーザーを「自分のデバイスのみ」「連絡先」「全ユーザー」から選択します。

・自分のデバイス : 同じGoogleアカウントにログインしているデバイス同士でデータを共有できます

・連絡先 :連絡先に登録されているGoogleアカウントを使用しているデバイスとデータ共有ができます

・全ユーザー :近くにいる全員のデバイスとデータを共有できます。「10分間のみ」のチェックボックスをオンにすると、10分後に自動で元の設定に戻ります

なお、GalaxyデバイスではQucik Shareのメニューが若干異なります。例えば、共有を許可するユーザーの設定では「自分のデバイス」の代わりに「許可しない」となっていますが、動作自体は同じです。

 Quick Shareでも、見ず知らずの人から勝手にファイルを送り付けられることがないように、普段は「自分のデバイス」あるいは「連絡先のみ」の設定しておくことをお勧めします。

 また、Androidの標準機能であるQuick Shareですが、Android以外にもChromebookと一部のWindows PCで利用できます。

 Windowsの場合は、別途Quick Shareアプリをインストールする必要があります。なお、ARMデバイスは非対応です。

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