シャープが10月29日、スマートフォンAQUOSの新モデル「AQUOS R9 pro」を発表。日本で2024年12月上旬以降に発売する他、台湾、インドネシア、シンガポールでも順次展開する予定。オープンマーケット向けモデルの価格は19万円台前半(税込み)。国内MNOではNTTドコモのみが取り扱う。
AQUOS R9 proは、ライカ(Leica)が監修したカメラを搭載するフラグシップモデル。2024年5月に「AQUOS R9」を発表した際に「pro」モデルの発表はなく、シャープは「今期は投入しない」とコメントしていたが、時間差で発表された形だ。カメラの台座を強調させたデザインが印象的で、背面だけを見るとデジタルカメラのようなたたずまいになっている。
広角、超広角、望遠の3眼カメラで構成される「バリオ・ズミクロン」カメラシステムを備え、いずれのカメラも5030万画素センサーを採用。広角カメラは、1型を超える1/0.98型のセンサーにより、暗所でも明るく撮影できることを特徴としている。超広角カメラは122度の画角で撮影できる他、マクロ撮影にも対応する。1/1.56型センサーの望遠カメラは光学2.8倍ズームに対応しており、デジタルズームを併用すると最大20倍のズームが可能だ。
本体側面にはシャッターキーを備えており、長押しでカメラを起動し、半押しでフォーカスロックもできる。横向きに持って構えれば、デジタルカメラのように使用できる。
ディスプレイは約6.7型のPro IGZO OLEDを搭載し、1~240Hzの可変駆動に対応する。解像度がAQUOS R8 proのWUXGA+(1260×2730ピクセル)からQuad HD+(1440×3120ピクセル)に上がり、明るさも1.5倍向上したことで、屋外でもより画面が見やすくなった。
プロセッサはSnapdragon 8s Gen 3、メインメモリは12GB、ストレージは512GBを備える。バッテリーは5000mAhを内蔵する。
ベイパーチャンバーによる本体表面からの熱拡散と、カメラリングからの放熱を組み合わせることで、内部の熱を効率よく放出できるという。本体の上下には大型のスピーカーBOXを配置しており、上部のスピーカーBOXをフルメタル化することで音圧が増した。
生成AIを活用した機能として、留守番電話に録音された内容を要約して表示する「電話アシスタント」を用意。通話時に話したキーワードを生成AIが抽出し、自動でテキストや画像によるメモを作成してくれる。メモに表示されたキーワードをワンタッチで検索して調べることもできる。
本体サイズは78(幅)×162(高さ)×9.3(奥行き)mm、重量は約229g。IPX5/IPX8の防水とIP6Xの防塵(じん)やおサイフケータイに対応する。生体認証はマスク対応の顔認証と、3D超音波センサー「Qualcomm 3D Sonic Max」対応の指紋認証を利用可能だ。SIMはnanoSIMとeSIMのデュアルSIMに対応している。
AQUOS R9 proの発売に合わせ、ショルダーストラップが付属した純正ケースと、カメラリング用アタッチメントも用意する。アタッチメントを装着することで、市販のレンズフィルターを取り付けられるようになる。