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「auマネ活プラン+」は何が変わったのか? 旧プランとの違い、最大5000ポイント還元の条件を整理する

ITmedia Mobile 2024年11月27日 12時10分

 KDDIと沖縄セルラーが、2024年12月3日から新料金プラン「auマネ活プラン+」を提供する。

 auマネ活プラン+は、現在提供している「auマネ活プラン」をアップデートしたもので、au PAYやau PAY ゴールドカードを利用した際の還元率がアップしている。KDDI パーソナル事業本部 マーケティング本部 副本部長の渡邊和也氏は、「資産形成の特典はそのままに、Pontaポイントが一番たまるプランにパワーアップしている」とアピールする。

 ここでは、現行のauマネ活プランとの違いや、KDDIが新料金プランを提供する狙いをまとめる。料金は全て税込み。

●au PAYとau PAY ゴールドカードの利用で最大3000ポイント還元

 auマネ活プラン+では、決済サービスでよりPontaポイントがたまる特典として、大きく3つを用意している。

 1つ目が、サービス利用と支払いによる特典。au PAY カード会員に対して300ポイントを還元、au じぶん銀行の口座保有で300ポイントを還元、通信料金の支払い方法にau PAY カードを設定して引き落とし先をau じぶん銀行に設定していると400ポイントを還元する。還元ポイントの合計は1000ポイントとなる。

 現行のauマネ活プランでは、通信料支払いによる還元条件がau PAY カード/ゴールドカードまたはau じぶん銀行の設定だったが、auマネ活プラン+ではクレカと銀行の双方を必須とすることで、還元ポイントが200から400に上げている。

 2つ目が、au PAY決済特典。au PAY ゴールドカードのユーザーがau PAYで決済をする場合、還元率を最大1%(150ポイント)から最大5%(1500ポイント)にアップする(+1350ポイント)。

 3つ目が、au PAY カード決済特典。au PAY ゴールドカードで支払った際の還元率を、最大1.5%(250ポイント)から最大5%(1500ポイント)にアップする(+1250ポイント)。

 au PAYとau PAY ゴールドカードの最大5%還元は、それぞれ毎月3万円以上使えば達成する。「au PAYとクレカのダブルでたまるので、無駄なく還元を受けられる」(渡邊氏)のが特徴だ。

 サービス利用による最大1000ポイントと、au PAYとau PAY ゴールドカードでの最大3000ポイントの還元を合わせて、日々の買い物で4000ポイントの還元を受けられる。auマネ活プラン+の基本料金は月額8778円。ここから「auスマートバリュー」として1100円を引くと月額7678円になり、買い物で還元される4000ポイントを引くと、月額実質3678円になる。

 さらに、12月1日からau PAY ゴールドカードの特典として「ポイントアップリワード」を提供する。au PAY ゴールドカードからau PAY 残高にオートチャージした金額に対して、条件の達成に応じて最大5%(1000ポイント)を還元する。これにより、au PAYでの買い物とオートチャージに対する還元率が、合計で10%にアップする。「最大5%をずっと(還元し)、ポイントアップリワードでさらに5%を上乗せする。au PAYの還元率を最大10%に大幅パワーアップする」(渡邊氏)

 オートチャージ特典の内容と還元率は以下の通り。

・au PAY ゴールドカード会員……1%

・auじぶん銀行をau PAY ゴールドカード利用料金の引き落とし口座に設定……1%

・auでんき料金の支払いをau PAY ゴールドカードに設定……1%

・au PAY ゴールドカード(家族カード)を保有かつ家族カードを利用……1%

・ETCカードを保有かつ年1回以上利用……1%

 つまり、金融サービス利用とポイントアップリワードの条件を全て満たし、au PAYとau PAY ゴールドカードで毎月3万円ずつ買い物をすると、合計で月5000ポイントが還元されることになる。

●マネ活プランよりも基本料金は値上げも、還元率はアップ

 現行のauマネ活プランの基本料金は月額7238円なので、auマネ活プラン+では1540円の値上げとなるが、金融サービス利用と決済の最大還元が合計2800ポイントアップしているので、差分は吸収しやすい。渡邊氏も「金融特典を利用いただくことで、今のマネ活プランよりも安く利用できる」と説明する。

 また、au PAYとau PAY ゴールドを使用した際の上限還元は、日々の買い物で達成しやすいことも訴求する。

 KDDIは、世帯平均消費支出が合計約29.4万円の家庭を例に出して説明する。食費8.7万円のうち3.3万円をau PAYで支払うと1500ポイントが還元され、家賃や光熱費4.2万円とショッピング5.2万円のうち3.7万円をau PAY ゴールドカードで支払うと1500ポイントが還元される。これにポイントアップリワードの1000ポイント還元を合わせ、auの決済サービスを毎月計7万円利用すると、日々の買い物で4000ポイントが「無理なくたまる」とする。

 この他、au じぶん銀行の金利を年最大+1%優遇する特典、クレカ積立特典として、auカブコム証券での投資信託でau PAY カードまたはau PAY ゴールドカードを使って引き落とすと、12カ月間は最大3%、13カ月目以降は最大2%を還元する。

●マネ活プランの要望を反映して期間限定の特典は用意せず

 現行のマネ活プランでは、通信料金の支払いにau PAY ゴールドカードを使用する場合、ベースの1%還元にゴールド特典の9%を加えた10%に、1年間限定の最大10%還元が加わり、1年間は合計で最大20%還元を受けられる。これはauマネ活プラン+にはない特徴だが、最大20%還元は1年間限定で、2年目以降はauマネ活プラン+と同じ10%還元になる。

 auマネ活プランは2023年9月から提供しているので、サービス開始当初から契約している人は、この20%還元の特典が既に終わってしまっている。

 auマネ活プランの契約数は2024年11月時点で140万を突破し、auスマートフォンを契約する3人に1人が同プランを選択しているという。さらに、auマネ活プランの契約者は、au PAY カード、au PAY、au じぶん銀行といった決済・金融サービスをより多く利用する傾向があるそうだ。

 その一方で、「特典が1年限定でなければいいのに」「au PAYやクレカの買い物でもっとポイントがたまるとうれしい」「スマホ決済だけだと上限まで還元されるハードルが高い」といった声が出ていたという。そこでauマネ活プラン+では、期間限定の特典はなくし、au PAYとau PAY ゴールドカードの5%還元は“ずっと続く特典”とする。

 au PAYとau PAY ゴールドカードで毎月最大1500ポイントずつ還元される設計にしたのは、よりポイントがたまりやすくするため。「家計の中で支出の分布を見ると、スマホ決済を使うシーンとクレカを使うシーンがあるので、スマホ決済とクレカの両方でポイントがたまりやすくなる」(渡邊氏)

 渡邊氏はポイントアップリワードについても言及。「月額料金の家賃や光熱費を支払うことでもポイントが加算される。合計7万円、他社よりも安くしている」と、上限まで還元を得られるハードルの低さを強調した。

 また、自分がどのくらいお得になっているのかが分かるよう、auマネ活ポータルサイトにて、決済特典の達成状況、各特典の適用状況、毎月のお得額を可視化する。

 さらに、Pontaパスの加入者がローソンでau PAY決済をすると、合計最大2%が加算されて最大12%の還元を受けられる。

●月間200GB以上の通信で5Mbpsに制限 テザリングは60GBまでに条件を緩和

 ポイント還元の条件がパワーアップしたauマネ活プラン+だが、データ使い放題の条件が変更されている点は留意したい。

 まずテザリングとデータシェアの利用量が、auマネ活プランの最大30GBから最大60GBに増量しており、これは改善点となる。一方、月間のデータ利用量が200GBを超えると、当月末までの通信速度を最大5Mbpsに制限する。この理由について、パーソナル通信事業部 マーケティング本部 料金戦略部長の野口晋氏は、「ごく一部、大量のデータ通信をする人がいるので、ネットワークの公平性も勘案して設定している。5Mbpsでも通常の利用なら支障ない」と説明する。

 他社のポイ活プランを見ると、ドコモは「ahamo ポイ活」、ソフトバンクは「ペイトク30/50」といった、中容量プランと組み合わせたものも提供している。auマネ活プラン+は大容量(データ使い放題)一択だが、中容量帯のプランは検討していないのだろうか。

 この点について渡邊氏は「金融サービスとのバンドルやNetflixなどOTT各社とのバンドルは、auならではのよさを感じていただけるプランに位置付けている。UQ mobileやpovoへの拡大は、反応を見ながら慎重検討していきたい」と回答した。

 auマネ活プラン+開始に伴い、2024年12月2日にauマネ活プランの新規受付を停止する。auマネ活プランの契約者がauマネ活プラン+を利用するには、料金プランの変更手続きが必要になる。

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