iOS 18では、新たなアクセシビリティ機能として「視線トラッキング」が追加された。有効にすると、視線でiPhoneの画面を操作できるようになる。
対応するモデルは「iPhone 12」シリーズ以降、または「iPhone SE(第3世代)」だ。今回は具体的な設定手順と操作方法について紹介しよう。
●視線トラッキングを有効にする
視線トラッキングを利用するには、「設定」アプリから機能を有効にしておく必要がある。具体的には「設定」アプリを開き、「アクセシビリティ」の項目から、「視線トラッキング」を選択しよう。
次の画面で、視線トラッキングのスイッチをオンにすると、セットアップが開始される。カウントダウンが表示されてから、黒い画面に色のついた点が次々と表示されていく。この点に視線を合わせることでキャリブレーションが行われる。
●視線トラッキングを使った操作方法
セットアップが完了すると、視線トラッキングが有効になる。アプリやボタン、設定項目などに目を向けると、その部分が枠で囲まれる。
さらに対象を見続けることで、タップ操作を行ったのと同じ挙動になる。なお、この視線によるタップと同等の操作は、「滞留コントロール」と呼ばれる。
もしも視線の位置として認識されるポイントが、画面外などに大幅にズレてしまう場合には、数秒のカウントダウンの後に改めてセットアップ画面が表示される。セットアップを繰り返すことで、認識のズレが修正される仕組みだ。
なお、画面下部のホームインジケーターバーは視線を向けても選択されないようだった。ホーム画面に戻る操作を行うには、画面に表示されたボタンを見続けて、表示されたメニューから「ホーム」を選ぶ必要がある。同様に、スワイプなどの操作もこのボタンから「スクロール」を選び、上下左右の方向などを選択すれば良い。
なお、機能を有効にした際に開いた視線トラッキングの設定画面では、ポインタの滑らかさをスライダで調整できる。一度機能を試したら、必要に応じて使用感が快適になるように調整してみると良いだろう。
ただし、慣れないうちにこの調整を視線トラッキングで行うのはかなり大変だと思うので、タッチ操作にて行うか、あるいはタッチ操作ができる方が補助するといいだろう。