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2億画素の望遠カメラを搭載するハイエンドスマホ、HONORの「Magic7 Pro」を試す

ITmedia Mobile 2024年12月15日 10時5分

 HONORといえばHuaweiから分離したメーカーですが、今ではカメラ性能に優れたモデルに加え、世界最薄の折りたたみスマートフォンもリリースするなど、アグレッシブに市場を攻めています。2024年10月末に中国で発表した「Magic7 Pro」も、Snapdragon 8 Eliteを採用したフラグシップクラスの製品で、グローバル展開も行われる予定です。

 Magic7 Proのディスプレイ輝度は5000ニトで、現在販売されているスマホの中でも最も明るい性能を誇っているモデルと言えます。6.8型(2800×1280ピクセル)のディスプレイには5000万画素と、ToF(Time-of-flight:深度)という2つのフロントカメラを搭載しています。3Dフェースアンロックに加え、指先タッチですぐにロック解除できる3D指紋センサーもディスプレイ下部に備えています。

 背面のデザインはオーソドックスと思いきや、正方形の台座に正円のカメラバンプを乗せています。2つの異なる図形の組み合わせは、宇宙の神秘的な美を表しているそうで、日本のシャープ「AQUOS R9」のような、一見すると非対称的なデザインがいいアクセントになっています。

 バッテリーの容量はは5850mAhです。最近の中国メーカーはSi/Cを材料とするバッテリーを採用することで、従来の5000mAhという一般的なバッテリー容量の壁を破っています。しかも急速充電は100Wに対応、ワイヤレスでも80Wと、かなりの急速充電を実現しています。

 カメラは広角が5000万画素。f/1.4からf/2.0の可変絞り対応となっています。超広角も5000万画素で、ワイド撮影も美しい仕上げが期待できます。そして望遠は2億画素の3倍望遠を搭載し、遠距離撮影も高精細な結果が得られるといいます。前モデル「Magic6 Pro」は1.8億画素の2.5倍望遠だったので、望遠カメラ性能は体感的にも大きく高まっていそうです。

 カメラはHuaweiのUIとよく似た設計です。写真からのエフェクト切り替えも可能です。高倍率望遠は明るい日中撮影で威力を発揮するだけではなく、コンサート会場などでもステージ上の演者の迫力ある姿を収めることができるといいます。

 ポートレート撮影には「Harcourt」のモードがあります。HONORはパリで印象的な人物撮影を得意とする写真館のスタジオアルクールパリ(Studio Harcourt Paris)と提携しています。Xiaomiがライカ、OPPOとOnePlusがハッセルブラッド、vivoがツァイスと提携する中、HONORはポートレート撮影の分野で著名な写真館と提携したのです。

 Harcourtモードでは、アナログ風の色合いやモノクロをデジタルで再現します。実際に人物を撮影してみると味わいの深い写真となります。スマホのカメラ性能はこれからも高まっていくでしょうが、HONORは人々がSNSでよくシェアする人物写真で差別化を図ろうとしているのです。

 ところでHONORのスマホはAndroidをベースにした「MagicOS」を採用しています。Magic7 ProのバージョンはMagicOS 9です。このMagicOSは、もともとのHuaweiのEMUIに非常に似ています。しかし、Huaweiは次世代OSとしてAndroidから完全決別するHarmonyOS Nextを2025年に展開予定です。そうなると、このMagicOSはHONOR独自の進化を進めていくのかもしれません。OSの部分でもHONORの今後は気になるところです。

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