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30GBの「ahamo」は国際ローミングにも最適 海外でも“普段の感覚”で使えるありがたさを実感

ITmedia Mobile 2024年12月29日 6時5分

 容量が30GBに増量されてより魅力的になったドコモのオンライン限定プラン「ahamo」だが、実は海外で使える容量も30GBに増量されたことはご存じだろうか。今回は増量されたahamoを実際に海外で試した実体験をまとめていこう

●追加料金なしで海外でも30GB使える 旅行スケジュールを柔軟に決められる利点も

 ahamoが海外旅行で利用しやすいのは、基本料金の安さ、使える容量の多さ、対応する国と地域の多さにある。特に国際ローミングは基本料金に含まれることから、2970円(税込み)で最大30GBまで海外でも利用できる。国際ローミングで高速データが通信できる期間は最大15日という制約はあるが、一般的な旅行や出張は2週間以内が多いことを考えると十分と考える。

 国際ローミングの対応地域は91の国と地域に対応する。ドコモでは日本人の渡航先の98%をカバーできるとし、アジアや欧州、オセアニア、北米地域はほぼカバーできている。中国にも対応しているので、自国外オンラインサービスへの接続が厳しい地域でもXやInstagramをはじめとしたサービスが利用できる点がうれしい。

 国際ローミングなので、手持ちの携帯電話番号がそのまま海外で使えるという利点もある。日本より高額になるものの、海外にいても日本国内の家族からの電話連絡も番号そのままで受け取ることができる。

 ただし、ahamoを海外で利用する場合、あくまでデータの利用が基本料金に含まれており、国際電話やSMSは別途料金が発生する。2段階認証でショートメッセージに認証番号が送られてくるサービスを海外で使った場合、思わぬ料金が発生することがあるので注意してほしい。

 航空便を深夜早朝で選べるようになり、旅行スケジュールを柔軟に決められることもメリットに挙げたい。ポケットWi-Fiをレンタルする際は日本で事前に予約する必要がある。現地SIMを購入する場合、深夜や早朝など、到着する時間帯によっては契約カウンターなどが閉まっていることも多く、行動にはある程度縛りが生まれてしまう。しかし、ahamoなら現地での手続きや事前のレンタルが不要になる。現地SIMにありがちなAPN設定等も不要なので、面倒な設定もなく、渡航先に到着してすぐに手持ちのスマートフォンでインターネットを利用できるのだ。

●国をまたぐ場合でもSIMを切り替える必要なし

 筆者は、従来のレンタルWi-Fiルーターを使ったり、現地SIMを購入したりするよりも、国際ローミングがここまで大容量かつ、低コストになれば「現地SIMなどを用意しなくてもいいのでは?」と考える。特に香港から深セン、マカオといった陸路のイミグレーションでもSIMの切り替えなどが必要ない点はありがたい。

 国際線の乗り継ぎなどでも容易にネット環境を確保できる点もうれしい。アジア圏ではソウル、北京、上海、香港、シンガポールなどでの短時間の乗り継ぎでは便利に利用できる。空港のフリーWi-Fiも必ずしも快適に利用できるわけではないので、常時接続できる安心な通信環境を確保できるという意味でもプラスだ。

●データプラスで契約している回線も国際ローミングで利用できる

 もう1つ、ahamoのうれしい点として、データプラス(シェア回線)で契約している回線も国際ローミングの対象になる。PCやタブレット端末はもちろん、2台目のスマホも国際ローミングで利用できるので非常にありがたい。

 データプラスの容量は親契約からのシェアとなるため、使える容量は親回線と共有される。一般には問題ないものの、大容量の「ahamo大盛り」で契約している場合、データプラスで利用できる容量は国際ローミング込みで最大で30GBとなるので注意が必要だ。

●増量したahamoなら海外でも「普段の感覚」のまま安心して使えた

 ahamoを海外で使うには、端末側で国際ローミングの項目をオンにする必要がある。国際ローミングは、持ち込んだ端末の相性はもちろん、地域によっては帯域を制限することもある。多くの地域で利用できることに間違いはないが、快適に利用できるかどうかは別問題だ。

 筆者が11月に香港に渡航した際、現地キャリアの3(Three HK)に接続。5G環境も快適に利用することができた。筆者はahamoを用いて過去にも韓国、中国本土、台湾などにも渡航しているが、どの地域でも安定して高速通信を利用できた。

 使った端末は「iPhone 16 Pro」と、Huaweiの「Pura70 Ultra」だったので、海外の通信環境でも問題なく利用できた。このような場面では、日本以外で使用される多くの通信バンド帯を利用できる機種の方がより快適に利用できる。

 今回、筆者は香港で3日間ほどahamoのプランにて国際ローミングの環境で利用した。増量されて使える容量が30GBもあるため、容量の節約などは考えず日本で使うのと全く同じ感覚で利用することができた。

 実際に2泊3日の渡航で使った容量は約17GBだ。ここでは普段から使う容量に加え、現地で購入したスマートフォンのセットアップ、動画や画像のアップロードにも使ったため、1日あたり5GB強と通常よりも多めに使ったと考える。

 一般的な利用シーンなら1日にせいぜい1GB程度の利用量と考える。仮にahamoのローミング期間の全日程15日間、毎日1GBの通信を行ったとしても「まだ半分も使える」と考えれば、心に余裕を持ってスマートフォンを使えるはずだ。現地の記録をSNSにアップロードすることはもちろん、現地から動画配信することも大きな不安なく可能だ。

●ahamoなら、海外旅行のモバイル通信が快適になる

 国際ローミングが基本料金内で使えるahamoなら、海外旅行で懸念する「滞在中のスマートフォン」の問題の大部分を解決できる。筆者は現地SIMを購入することが多かったが、ahamoの国際ローミングにしてからは、現地の電話番号が欲しいという用途以外では購入していない。

 旅行に際して、コスト面、設定面の負担がなくなるのは大きなメリットだ。ペア旅行であれば、仮に相方がahamoでなくとも、ahamoで使用しているスマートフォンのテザリング機能で「ポケットWi-Fiの代わり」として利用することもできる。30GBもあれば、2人で3泊程度の旅行であれば容量的には問題ないと考える。

 年末年始は長期休暇を使用して海外旅行に行こうと考える方もいることだろう。そのような場面でも安心して使える通信環境として、ahamoを用いた国際ローミングも選択肢の1つに加えてみてはいかがだろうか。

●著者プロフィール

佐藤颯

 生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。

 スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。

・X:https://twitter.com/Hayaponlog

・Webサイト:https://www.hayaponlog.site/

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