Infoseek 楽天

ソフトバンクユーザーなら1年間無料で使えるAI検索「Perplexity」とは? その活用法と注意点

ITmedia NEWS 2024年6月30日 8時20分

 ソフトバンクユーザーにとってうれしいニュースがありました。AI搭載の検索エンジン「Perplexity」の有料版である「Perplexity Pro」が、突如として1年間無料で利用可能になりました。このキャンペーンは、ソフトバンク本体だけでなく、ワイモバイル、LINEMOのユーザーにも適用されます。

 そしてPerplexityといえば、以前この連載で、最初に課金しましょうとオススメしたサービスでもありました。この予期せぬ展開は、生成AIを使った情報収集に突然日本人のユーザーが爆増する可能性をもたらすと同時に、Perplexityに日本での利用のノウハウが蓄積される機会になるかもしれません。いずれにしろ、こんなありがたいキャンペーンは使わなきゃもったいないわけで、本記事では、この機会を生かす方法を紹介します。

●過去に有料プランを使ったことのある人は要確認

 Perplexityは、従来の検索エンジンとは異なるアプローチを取るサービスです。単に検索結果を表示するだけでなく、ユーザーの質問に対して直接的な回答を提供し、関連情報も付加してくれます。日常の情報収集から専門的な調査まで、幅広く活用できます。

 Perplexityの特筆すべき特徴として、提供される情報の根拠をリンクで示してくれる点があります。この機能により、ユーザーはAIが生成した回答の信頼性を自分で検証できるため、AIによる「ハルシネーション」(事実と異なる情報の生成)リスクを軽減する効果的な対策となっています。

 ただし、注意点があります。過去にPerplexityの有料プランを利用したことがあるユーザーの場合、この無料サービスが適用されないケースがあるようです。既存のユーザーと新規ユーザーで扱いが異なる可能性があるため、以前Perplexityを有料で利用していた方は、無料サービスの適用について、事前に確認することをお勧めします。

●Perplexity Proの主な利点

 Perplexity Proには、以下のような優れた特徴があります。

1. 無制限のクイック検索

簡単な質問や素早い情報確認に最適です

2. 1日600回のPro検索

より深い調査や複雑な質問に対応できます

3. AIモデルの選択肢

GPT-4、Claude-3、Sonar Large (LLaMa 3)など、好みのAIモデルを選んで利用できます。各モデルの特徴を活かすことができますし、各モデルの利用テストとしても使うことができます

4. 無制限のファイルアップロードと分析

文書や画像を自由にアップロードし、AIによる分析が可能です

5. 視覚化機能

Playground AI、DALL-E、SDXLなどを使用して、1日最大50回の回答を画像化できます

6. APIクレジット

月5ドル分のAPIクレジットが付与され、開発者やプログラマーは、これを活用してPerplexityの機能を自分のアプリケーションに組み込むことができます

 これらの機能により、Perplexity Proは単なる検索ツールを超え、多機能な情報分析・視覚化プラットフォームとして活用できます。これが無料で使えるのですから、ソフトバンクユーザーは、ホントにラッキーですよ。

●意外と知られていない事実

 今回のキャンペーン、LINEMOユーザーにも適用されるというのが、実はポイントだったりします。ちょっと冷静になって値段を見てみましょう。

・Perplexity Pro(年間プラン):2万9500円

・LINEMOミニプラン(発売記念キャンペーン価格):月額990円×12カ月=1万1880円

 お分かりいただけたでしょうか。とりあえず、1年に限って新規で申し込む場合、Perplexityに課金するよりもLINEMOの方が安いのです。

 もちろん、LINEMOを契約するので、通信サービスとPerplexity Proの両方を得られ、なおかつ年間で約1万7000円の節約が可能ということになってしまいます。つまり、Perplexity Proを使いたいなら、今ソフトバンクユーザーでなくても、新規でLINEMOを契約した方がお得ということになるわけです。1年に限って考えれば、ですが。

●Perplexityの基本的な使い方

 では、Perplexityの基本的な使い方を順序立てて解説します。

1)アカウント作成:ソフトバンク「Perplexity Pro 1年間0円キャンペーン」サイト経由で申し込みます。

2)質問入力:検索ボックスに質問を入力します。自然な言葉遣いで、簡単な質問から複雑な質問まで幅広く対応できます。

3)回答確認:AIが質問に対する回答を生成します。回答には情報源へのリンクも含まれているので、より詳しく調べたい場合に便利です。

4)フォローアップ:初めの回答に基づいて、さらに詳しい質問をすることができます。これにより、対話的に情報を掘り下げていくことが可能です。

5)情報源の確認:提供された情報の根拠となるリンクを確認し、必要に応じて原典にあたることで、情報の信頼性を高められます。

●より日常的にPerplexityを使うためのChromeの機能拡張

 せっかくのPro契約ですから、使い倒さないともったいないわけですが、慣れないうちは忘れがちになるかもしれません。そこで、インストールしておきたいのが、PerplexityのChrome機能拡張です。

 この拡張機能は、ブラウザのアドレスバーから直接Perplexityを利用できるため、Webサイトを開く手間が省けます。また「コンテキスト認識」という機能により、現在閲覧中のWebページの内容を理解し、それに基づいた質問や回答が可能になります。

 またPerplexityの検索の範囲を「Focus」として選択できます。これには以下の3つのオプションがあります。

 どのように回答が変わるのでしょうか?

1)All:通常の広範囲な検索を行います

2)This Domain:現在閲覧中のドメイン内で検索を行います。特定のWebサイトに関する情報を深く掘り下げたい場合に有用です

3)This Page:現在、表示されているページのみを対象に検索します。ページの内容に関する具体的な質問や要約を得たい場合に便利です

 このFocus機能により、ユーザーは必要に応じて検索範囲を絞り込むことができ、より正確で関連性の高い情報を得ることが可能になります。

 Perplexityをより効果的に使用するためには、以下の点を気をつけておくといいでしょう。

1. 質問の幅を広げる:簡単な事実確認から、複雑な概念の説明まで、様々なタイプの質問を試してみましょう

2. フォローアップを活用する:初めの回答を基に、さらに詳しい質問をすることで、より深い理解が得られます

3. 情報源を確認する:提供される情報源のリンクを確認し、必要に応じて原典にあたることで、情報の信頼性を高められます

4. 比較や分析を求める:単純な事実だけでなく、複数の事柄の比較や分析を求める質問も可能です

 そこに前述のFocus機能を使うことで、より効率的に情報の取捨選択ができるようになるでしょう。

 Perplexityのような生成AIを使ったツールは、私たちの情報収集や学習の方法に新たな選択肢を提供する可能性があります。文脈を理解した上で関連情報を提供してくれるため、従来の検索エンジンを使うよりも効率的にできることは想像できます。なにしろ、自然な会話のように質問していけばいいだけなのですから。

 繰り返しになりますが、Perplexity Proがソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOのユーザーに無料で提供されたことで、多くの人がこの新しいツールを試せるようになりました。これはユーザーにとっても、Perplexityにとっても今後の展開が楽しみになってきます。

 ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOのユーザーの皆さんは、この機会を活用して、新しい情報探索の方法を試してみてはいかがでしょうか。ただし、前述の通り、過去にPerplexity Proを利用していた場合、状況によって無料サービスの適用が異なる可能性があるので、そこは確認の上で利用を検討ください。私は今、LINEMOの新規契約をするかどうか、真剣に悩んでいます。

この記事の関連ニュース