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ブックオフ、従業員による内部不正を確認 国内24店舗で「架空買い取り」など発覚 社内調査の進捗報告

ITmedia NEWS 2024年8月6日 18時48分

 ブックオフグループホールディングスは8月6日、従業員による架空買い取りなどの内部不正に関する調査の中間報告を発表した。現時点で、架空買い取りと在庫の不適切な計上を確認。国内24店舗でこれらの不正行為を発見し、約7000万円分の不適切な在庫計上を認識しているという。

 同社は6月25日、一部従業員による架空買い取りと在庫の不適切な計上、現金の不正取得の可能性があることが発覚したと発表。7月に予定していた2024年5月期の決算発表を延期し、特別調査委員会による社内調査を行うと公表していた。8月6日時点で調査は継続中だが、これまでに判明した事実を公表した。

 グループ会社の国内外直営全店舗で、臨時の実地棚卸を実施。結果、国内24店舗で架空買い取りと在庫の不適切な計上を確認した。架空買い取りについては、以下の3つの手口の確認したと説明している。

・取引の実態が存在しない買い取りをシステム上に記録し、それに対応する現金を従業員が着服する行為

・買い取りがあり、客への査定金額は適切であったが、システムに登録する際に単価や点数を水増し、もしくは別の商品コードで登録し、水増し分の現金を着服する行為

・取引の実態がない買い取りをシステム上に記録し、その後同等の商品の売り上げをシステムに登録して売り上げを偽装、あるいは過大に計上する行為

 在庫の不適切な計上については以下の3つの手口を公表している。

・架空買い取りにより生じる棚卸差異を打ち消すため、架空の在庫金額を記録する行為

・架空買い取りとは関係なく、発生した棚卸差異について当該店舗の業績を良く見せるために架空の在庫を記録する行為

・社内ルールとは異なる手順で廃棄処理、または社内ルール上は認められていない商品コードの転換処理を行う行為

 同社では各店舗の店長や主任を中心に、店舗在庫の管理を行っていた。また、社内ルールを適切に運用できているかは店長や主任の上長に当たる、複数店舗を所轄するエリアマネージャーなどが確認をしていたという。しかし、今回確認した不正行為はこの仕組みでは発見できなかった。

 同社は引き続き特別調査委員会による調査を続行し、不正行為による影響額などを算出する予定。調査が完了次第、速やかに公表するとしている。

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