米Epic Gamesは8月16日（現地時間）、独自アプリストア「Epic Games Store」の提供を、iOS版は欧州連合（EU）圏内のみで、Android版は世界中で開始したと発表した。日本でもAndroid版を利用できる。このストアアプリをインストールすれば、4年ぶりに「フォートナイト」のモバイル版をAndroid端末にダウンロードし、プレイできる。
「フォートナイト」のモバイル版は2020年8月、公式アプリストア（AppleのApp StoreとGoogleのGoogle Playストア）から削除された。アプリストア外でのアイテム購入機能を追加したことで、それぞれのアプリストアの規約を破ったためだ。
Epic GamesはAppleを米国で提訴、欧州でもEUに申し立てをし、欧州委員会はAppleをDMA（デジタル市場法）違反で調査していた。数度にわたる攻防の末、Appleは7月、Epic Gamesに対し、EU圏内でのiOS向けゲームストアの立ち上げを承認した。
立ち上げ段階で提供するゲームはフォートナイト、Rocket League Sideswipe、Fall Guysのみだが、向こう数カ月中にサードパーティのゲームも登場する予定としている。
Epic Gamesのゲームストアを使うには、独自サイトから端末にダウンロード、インストールする必要がある。Epig Gamesは、AppleとGoogleが「複数の手順、分かりにくい端末設定、恐怖感を与える画面（警告画面）」などで、「意図的にインストール体験を悪くしている」と両社を非難し、各プラットフォームでのインストール方法を説明する動画を公開している。
「われわれは、AppleとGoogleが開発者と消費者に課している反競争的な条件を排除するために法廷で戦い続け、世界中の規制当局と協力して、誰にとってもより良いストアを構築できるようにする」という。
トム・スウィーニーCEOは公式ブログで「戦いはまだ終わらないが、これは開発者と消費者にとって目に見える進歩であり、競争と選択肢の恩恵を受け始めることができる」と語った。
ダウンロードサイトには、「iOS版も2025年に英国と日本でのリリースを予定しており、アプリストアの競争を義務付ける新しい法律が成立すれば、さらに多くの地域でもリリースされる予定です。」とある。