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「笑み男」まもなく発売──子供の頃、「ファミコン探偵倶楽部」で寝られなくなったマンガ家による“体験版”調査ファイル

ITmedia NEWS 2024年8月25日 12時50分

 笑顔の紙袋を被ったコートの男、そして男が消えたあとに現れる「笑み男」の文字……。7月に任天堂が突然、不気味なティーザー動画を公開して話題になりました。この時は新作ホラーゲームではないかと予想する人も多かったようですが、その後「ファミコン探偵倶楽部 笑み男」というタイトル名が明かされました。

 ファミコン探偵倶楽部といえば、その名の通り1980年代にファミリーコンピュータ向けに販売されていたミステリーアドベンチャーゲーム。笑み男は、35年ぶりとなるシリーズ最新作になります。その体験版が、8月20日の第1章を皮切りに3回に分けて配信されるということで、ボクも早速プレイしました。

 ファミコン探偵倶楽部は、学校の怪談や呪いなどが絡む不可解な殺人事件に挑むのがシリーズの特長でした。ホラーテイストが強めで、旧作がファミコンで発売された当時、子供だったボクはプレイ後に寝られなくなった記憶があります(詳しくは漫画で!)。

 笑み男では、都市伝説がキーになっています。──泣いてる女の子の前に現れ、命と引き替えに笑顔の紙袋を与えるという笑み男(えみお)の都市伝説。これによく似た殺人事件が発生します。さらに18年前に起こった連続殺人事件……探偵助手である主人公は、この謎の多い事件に挑みます。

 コマンドを選択して物語を進めるアドベンチャーゲームという点は旧作と同じ。きれいなグラフィックとフルボイスが良い感じです。ちなみに主人公の声は緒方恵美さんが担当していました。

 しかし、そこは体験版。いよいよ本格的に捜査するぞ! というタイミングで、第1弾は終了してしまいます。

 消化不良となったボクは、NINTENDO Switch向けに販売されている旧2作のリメイク版を購入してしまいました。どちらもファミコン版の面白さはそのままに、フルボイス化や物語の補完などグレードアップされていて、かなり楽しめます。

 そして重要なのは、シリーズを通してホラー要素が強めで、しっかり怖いこと。ミステリーとしてももちろん、ホラー作品としても良質なので、残り少ない夏はファミコン探偵倶楽部で肝を冷やしてみるのはいかがでしょうか? 笑み男は8月29日発売です。

●著者紹介:サダタロー

1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixivはsadataro、Twitterは@sadafrecce。

●連載:サダタローのゆるっと漫画劇場

漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる~く語るまんが連載。たぶん週末に掲載します。連載一覧はこちら。過去の連載はこちらからどうぞ。

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