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「不健全図書」は「8条指定図書」へ 東京都、Webサイトなど表記変更 「今後は大手ECサイトへも働きかけ」と立憲民主党

ITmedia NEWS 2024年9月10日 17時25分

 東京都は9月9日、「青少年健全育成審議会」を開催し、これまでの「不健全図書類」という名称を「8条指定図書類」に変更すると報告した。不健全図書を巡っては、言葉のイメージによる弊害が大きいとして、日本漫画家協会の有志らが呼称変更を求める要望書を提出していた。

 都のWebサイトでは、すでに「8条指定図書類、8条指定がん具類」などへ表記変更が行われている。ただし、東京都の条例自体に変更はない。

 立憲民主党所属の東京都議でつくる東京都議会立憲民主党は9日、談話を発表した。今後は「今回の名称変更の趣旨を広く都民に周知するとともに、とりわけ大手通販サイトへの働きかけを通じて、18歳以上の者であれば、誰でも、希望する図書類が購入できるよう取り組む」としている。

 8条指定図書(不健全図書)の指定は、もともと18歳未満の青少年を対象とした制度で、成人の購入や閲覧は制限されていない。しかし、その言葉のイメージから書店やECサイトが自主規制し、流通が止まる場合もままあるという。

 漫画「はじめの一歩」で知られる森川ジョージさんら日本漫画家協会の有志112人は、2023年3月に名称変更を求める要望書を都議会の会派へ提出。6月4日に行われた都議会本会議では、都民ファーストや立憲民主党の都議が名称変更を改めて迫り、東京都から「広報物の記載について、検討していく」という回答を得ていた。

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