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漫画「ツンリゼ」連載終了の原因は編集部による「信頼を損なう行為」 タテ読みコミック版の一時“無許諾・無監修”配信など

ITmedia NEWS 2024年9月12日 7時35分

 KADOKAWAの女性漫画誌「B's-LOG COMIC」編集部は9月11日、人気連載「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん」(略称:ツンリゼ)を終了すると報告した。編集部による「信頼を毀損する行為」が重なり、原作者の信頼を損ねたため、原作使用許諾契約を更新できなかった。

 ツンリゼは、恵ノ島すずさんによる人気ライトノベル。2019年から逆木ルミヲさん作画によるコミカライズ版を連載し、23年にはテレビアニメも放送された。しかし連載終了により、コミックスは8月30日に発売した7巻で終了し、続きを刊行する予定はなくなった。

 経緯について編集部は「確認漏れや不備を重ねて原作側との信頼を損ね、コミカライズ作家との間を取り持つ立場として十分な仕事ができなかったこと」としている。具体的には以下のような行為が重なり、4月末に原作者の恵ノ島さんから契約期間満了での終了を通達されていた。

1)タテスクコミック版(スマホ向けタテ読みまんが)の配信における確認漏れにより、一時無許諾・無監修状態で配信していた

2)コミックスの特典制作において原作編集部への監修依頼漏れや不備があった

3)コミカライズと原作の乖離(かいり)に対し監修時にたびたび長期にわたる交渉が必要になった

4)編集部の調整力不足により逆木ルミヲ先生の筆が途絶え、連載が一時停止した

5)編集部の不備により情報解禁前のメディアミックス情報の漏えいがあった

 編集部は、担当者交代や再発防止策の徹底、最終回までの全てのネームを期日までに提出することを約束し、誓約書を書いて一度は連載継続の合意を得た。しかしその後、逆木ルミヲさんが体調を崩し、条件を満たせず破談に。恵ノ島さんも体調を崩しており、さらなる猶予を求めることはできなかったとしている。

「続きを楽しみにしてくださいました読者の皆様には、心よりお詫び申し上げます」(編集部)

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