Google日本法人は10月23日、YouTubeの国内月間ユーザー(18歳以上)が2024年5月時点で7370万人を超えたと発表した。短時間の縦型動画を共有できる「YouTube ショート」などの成長により、23年から250万人の増加となった。実際、トレンドになった「猫ミーム」動画は、24年上半期だけで累計16億回以上再生されたという。
YouTube ショートは2021年に日本でサービスを開始。日本国内の1日あたりの視聴者数は、23年比で20%以上伸びているという。
23年11月の調査によると、ショート動画を扱う動画配信サービスの中で、13~54歳の1カ月あたりの利用率は、YouTube ショートが最も高い結果に(62%)。また69%人が「YouTube ショートで好きなものを見つけ、その後、長尺バージョンの動画を視聴する」と回答。ショート動画をきっかけに、コンテンツを発見・深堀りするようになっているという。
実際、ショート動画などでトレンドになった猫ミーム(軽快な音楽に合わせて猫が踊る動画によって、さまざまなエピソードを表現するコンテンツ)については、24年上半期だけで、タイトルに猫ミームを含む動画が6万件以上投稿。累計16億回以上再生された他、音楽グループ・Creepy Nutsの楽曲「Bling-Bang-Bang-Born」を、歌やダンスでカバーする動画なども流行したと説明している。
他にも、ショート動画と生成AIの関係についても言及。米国では、AIが生成した楽曲をショート動画に追加できる機能「DreamTrack」が開始し、ショート動画の背景を生成できる「Dream Screen」にも、Google DeepMindの動画生成モデル「Veo」を導入する。なお、この機能の日本居住のクリエイターへの提供は未定としている。
一方、責任ある生成AI活用の必要性も指摘。実在の人物や場所だと誤解される可能性がある動画には、生成AIの使用表示を義務付けるなど、仕組み作りや議論を続けながら、生成AI活用を進めていくとしている。