「今、犯罪に加担しようとしている方へ」──警察庁は10月25日、SNSなどで求人情報を探している人たちに向けて注意喚起する声明を発表した。8月以降、SNSを通じて犯罪実行者を募集し、強盗事件を起こさせる例が相次いでいることを受けての対応。警察庁の公式Xアカウント(@NPA_KOHO)で、怪しい求人の情報の特徴を紹介している。
この手の高額報酬と引き換えに犯罪行為をあっせんする、いわゆる「闇バイト」は社会問題化している。闇バイトを募集する求人には2つの特徴として「XなどのSNSで『高額』『即日即金』『ホワイト案件』など、『楽で、簡単で、高収入』を強調する」「SignalやTelegramなど、匿名性の高いアプリに誘導し個人情報を送信させ、脅迫する」の2つの特徴があるという。
警察庁は「この種の求人には応募しないとの意識を社会全体で共有することが重要」と説明している。また、8月以降に首都圏で発生した強盗事件などで検挙された被疑者には、下記のような犯罪実行者募集情報に応募していたという。
・「即日バイト」「高額バイト」と検索したところ、「高額案件、タクシー業務、書類運搬、受け取り、日給5万円から」といった募集投稿を見つけた
・「即日払いのバイトがあります」との投稿を見つけ、コメントしたところ、「DMください」との反応があった
・「案件」と検索したところ、「ホワイトな高額案件あります」との募集投稿を見つけた・ おすすめに表示された「深夜に人を運んでください」「報酬5万円」との募集投稿を見つけてDMを送った
・打ち子(パチンコの代打ち)のバイトの募集を見つけ、DMを送った
・「お金配りますよ」と投稿しているアカウントにDMを送った
・「即日即金」と検索したところ、「即金5万円」「運びの仕事」といった募集投稿を見つけ応募した
・「要 普通免許、簡単な運びの仕事、ホワイトな仕事、高収入」などの広告を見て登録した
・「送迎」案件のバイトに応募した
・短期間で稼げるアルバイトを探し、「ホワイト案件」との募集文言を見て応募した
・「短期間で高収入」との募集文言を見て応募した
・「高額収入の引越しバイトの募集」と題した「本日稼働可能!」「預けた荷物をロッカー」「20 万~都内某所」「闇バイト×」等の記載があるDMに返信した
・XでのDMのやりとりを経て、シグナルに誘導された
また最後には「今、犯罪に加担しようとしている方へ」と切り出し、以下の内容で文章で締めている。
「たとえ、自身や家族が脅迫されていても、強盗は凶悪な犯罪です。犯罪に加担する前に、勇気を持って抜け出し、すぐに警察に相談してください。警察は確実に保護しますので、安心してください」(警察庁)