NTT東西など通信18社は11月12日、連名で固定電話の双方向番号ポータビリティの受付を2025年1月に始めると発表した。NTT東西以外のサービス間でも番号そのままで移行できるようにする。
番号ポータビリティは、携帯電話と同様、電話番号を変えずに事業者を変更できる制度。固定電話では、これまでもNTT東西が割り当てた番号(ひかり電話専用番号帯を除く)については、それ以外の事業者に変更した場合でも使用できたが、今後は他の事業者間の変更でも同じ番号を使用できるようにする。また、ひかり電話専用番号帯の利用者も番号を変えずに事業者を変更可能になる。
対応する事業者は、中部テレコミュニケーション、アイ・ピー・エス・プロ、アルテリア・ネットワークス、STNet、NTTコミュニケーションズ、エネコム、大江戸テレコム、オプテージ、QTnet、KDDI、Coltテクノロジーサービス、三通、ZIP Telecom、ソフトバンク、トークネット、楽天モバイル(楽天コミュニケーションズ)、東日本電信電話、西日本電信電話。
総務省の電気通信番号計画(令和元年総務省告示第6号)では、固定電話番号の使用条件として、PSTN(従来の公衆交換電話網)のIP網への移行完了が見込まれる2025年1月末日までに、全ての事業者が相互に番号ポータビリティを可能とするように規定していた。今回の発表はこれに伴うもので、現在は実現に向け、事業者間のシステム連携や改修を進めている段階だ。
総務省は同日、「固定電話番号の双方向ポータビリティの実現に向けた検討会」を立ち上げた。関連する事業者や有識者、関係事業者団体を集め、事業者が守るべき事項などをまとめたガイドラインを策定する予定だ。