DNSについての情報発信などをする団体・日本DNSオペレーターズグループが11月12日に公開した、ドメイン名の“終活”について解説する資料が、Xやはてなブックマークなどで話題を呼んでいる。資料では、ドメイン名の安易な廃止にはリスクが伴うとして、適切な休眠や廃止の方法を紹介。「全エンジニアが読んでおくべき」「ドメインは取得するより手放す方が大変だと常々思っていた」などの声が上がっている。
資料ではまず、アクセスがあるサイトのドメイン名を安易に廃止した際のリスクを紹介。ドメイン名がオークションで取引され、悪意ある第三者の手に渡ると、フィッシングなどの詐欺サイトに使われる。同団体は「ドメイン名の使い捨て、ダメ絶対」と注意を呼び掛けた。新たなドメイン名を登録する際も、本当に必要か一考してほしいという。
ドメインを休眠させる場合の推奨設定も解説している。必要に応じて、サービス終了を知らせるWebページを掲示する他、検索結果の順位を下げる逆SEO対策も推奨。検索エンジンに該当ドメイン名の削除依頼をするなどの方法があるとしている。
ただし、ドメイン名を維持していると、更新費用やDNSサーバの運用費用などの維持コストが掛かる。このため企業などでは、アクセス頻度などを基準に、廃止するタイミングのポリシーを整備することを推奨。廃止までに掛かるコストを費用として計上しておくことを勧めている。
この資料は、ネットワーク上のセキュリティ対策技術の普及などをする団体・Japan Anti-Abuse Working Group(JPAAWG) が11日~12日に開催したイベント「JPAAWG 7th General Meeting 」の講演で利用し、一般に公開した。
【訂正履歴:2024年11月13日16時 記事掲載当初「NTTコミュニケーションズ」と記載していましたが、正しくは「日本DNSオペレーターズグループ」でした。お詫びして訂正します】