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ソニー、「α1 II」発表 フルサイズミラーレスの新型フラグシップ、約99万円 初の“F2ズーム”も登場

ITmedia NEWS 2024年11月20日 7時30分

 ソニーは11月19日、新型フルサイズミラーレスカメラ「α1 II」を発表した。αシリーズのフラグシップモデル「α1」の後継モデルにあたり、静止画と動画で高いパフォーマンスを実現する。また、同社初のF2通しズームレンズ「FE 28-70mm F2 GM」も同時発表した。市場推定価格は、α1 IIが99万円前後、28-70mmが50万円前後、どちらも12月13日に発売予定。

 イメージセンサーは、約5010万画素のメモリ内蔵積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS」を採用。低感度時で約15ストップの広ダイナミックレンジを実現した他、中高感度の低ノイズ性能も向上。高速シャッターが求められる室内競技などでもノイズを抑えられるという。感度は常用ISO100~3万2000、拡張ISO50~10万2400まで設定可能。

 画像処理エンジンは「BIONZ XR」、α1にはなかった「AIプロセッシングユニット」を搭載する。可視光+IRセンサーとAIプロセッシングユニットにより、オートホワイトバランスの精度を向上している。リアルタイム認識AF、ブラックアウトフリーでAF/AE追随最高約30コマ/秒連写、最大1秒前までさかのぼって撮影できるプリ撮影機能が利用可能。ボディ内手ブレ補正はα史上最高とうたう、中央8.5段、周辺7.0段を実現している。

 ボディ内手ブレ補正機構を活用し、16枚の写真(7億9626万画素)から、色再現性に優れた約1億9900万画素の画像を生成できるピクセルシフトマルチ撮影にも対応。複数枚連写したRAW画像をPC上でコンポジット合成することで、中高感度でも解像感と低ノイズを両立した画像を出力できる機能も搭載する。

 動画機能は、8K30p/4K120pに対応。8K映像は8.6Kオーバーサンプリングを活用し解像感を向上。Long GOP/Intra(All-I)の圧縮形式を選ぶことができ、記録した映像をそのままスローモーションなどで再生可能なS&Qモードであれば、XAVC S-I/60p記録設定時で、最大ビットレート600Mbps(4:2:2 10bit、H.264、All-I)での記録が可能。フルHD時は240fpsのハイスピード撮影が可能。

 S-Log3収録に対応しており、色域はS-Gamut3/S-Gamut3.Cineをサポート。Log撮影モード時に、好みのLUTをカメラモニター映像に表示でき、ポスプロ後の仕上がりイメージを確認しながら撮影可能。カメラにインポートしたユーザーLUTを、ピクチャープロファイルとして使うこともできる。「S-Cinetone」もプリセットされており、グレーディングなしでシネマのようなルックを再現できるという。HDMIポートによるRAW出力も可能だ。

 手ブレを大幅に抑える「ダイナミックアクティブモード」も搭載。従来の「アクティブモード」より画角は狭くなるものの、補正効果を30%以上向上したという。ボディ単体に加え、対応する手ブレ補正内蔵レンズと組み合わせることで、協調制御によるブレ補正機能も搭載する。

 トップカバーからフロントカバー、内部フレーム、リヤカバーに至るまでマグネシウム合金を採用。マウントは6本のネジで固定し剛性を向上。グリップはα1よりホールド性を高めている。モニターは、チルトとバリアングルが使える「4軸マルチアングル液晶モニター」に刷新された。EVFは約944万ドットのOLEDパネルで、ファインダー倍率0.90倍、約41度の視野角などを実現した。表示ラグを低減した他、フレームレートを240fps(静止画時)まで選択できる。

 メモリカードは、CFexpress Type A/SD(UHS-IIに対応)が利用できるデュアルスロットを採用。10Gbps接続に対応したUSB Type-Cポート、microUSBポート、2.5GBASE-Tに対応した有線LANポート、HDMI TypeAポート、マイク端子、ヘッドフォン端子、シンクロターミナルなどを搭載。802.11ac(2.4GHz/5GHz)対応のWi-Fi、Bluetooth 5.0接続もサポートする。重さは、バッテリーとメモリカード込みで約743g。

●初のF2ズームレンズ

 FE 28-70mm F2 GMは、αレンズで初めてズーム全域開放F値2を実現しながら、フィルター径86mm、最大径92.9mm、長さ139.8mm、質量約918gを実現。「美しいぼけ描写」と「単焦点レンズに迫る高い解像性能」をうたい、レンズ交換することなく1本で、ポートレートやウェディング、スポーツ、ドキュメンタリーなどのプロフェッショナル現場や、シネマのような映像表現が求められる撮影シーンにおいて有用としている。

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