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スペースXは「バナナ」にご執心? 1本30ドルでぬいぐるみも販売

ITmedia NEWS 2024年11月20日 11時9分

 イーロン・マスク氏率いる米Space Xは、最近バナナにご執心だ。11月19日(現地時間)に6回目の試験飛行を成功させた巨大宇宙船「StarShip」は船体にバナナのキャラクターをあしらい、「特別なペイロード(貨物)」としてバナナを搭載していた。

 マスク氏のXへの投稿によると、6回目の飛行テストの目的は、多数の設計変更カ所の確認に加え、1)真空中でのRaptorエンジンの再始動、2)日中の船の着陸、3)(船体が)より高熱になる急峻な再突入、4)より早いブースターキャッチという。

 このうち4番目のキャッチについては条件が整わず、今回は見送られた。飛行試験は概ね成功のうちに終了し、StarShipは打ち上げから1時間5分後にインド洋上に着水した。なお、搭載していたバナナの安否はまだ分かっていない。

●なぜバナナなのか?

 バナナは、Space Xの公式サイトにもはびこっていた。物販ページには、StarShipと同じデザインのバナナのデカールの他、バナナの実物大ぬいぐるみも登場している。ぬいぐるみの価格は30ドル(約4600円)。

 なぜバナナなのか? ヒントはぬいぐるみの(FOR SCALE)という文字にあった。

 米国ではここ20年ほど、バナナを長さの単位として使うネットミームが存在するようだ。

 ミーム百科事典サイトの「Know Your Meme」によると、“バナナ(FOR SCALE)”の起源は2005年。あるブロガーが引っ越しのため不要になったテレビを売りに出そうとした際、画面サイズが分からなかったため、手元にあったバナナを添えて写真をアップしたことだという。

 それを真似する人も出てきてミーム化しつつあった12年ごろには、ヘラルド紙が運営する子育てブログ「How To Be A Dad」が、バナナを計測単位にしようという図説入りのジョーク記事を公開して注目を集めた。

 記事には、こう書かれている。「基準や規則といった“鉄の拳”に押しつぶされないでください。バナナを使ってください」。常識やルールに苦しめられたこともあるSpace Xには、バナナを単位にするような反骨精神が必要なのかもしれない。

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