Hondaは11月21日、栃木県さくら市にある本田技術研究所の敷地内に設けた全固体電池のパイロットラインを公開した。25年1月に稼働開始し、量産プロセスの確立に向けた技術検証を行う。
春に竣工した延べ床面積約2万7400m2の建屋に、電極材の秤量・混練から、セルの組み立てなど各工程の検証が可能な設備を備えた。すでに主要設備の搬入は完了している。
Hondaは、2040年までにEV・FCEVの販売比率をグローバルで100%にする目標を掲げている。今後、パイロットラインを活用して各工程の量産技術や量産コストを検証し、並行してバッテリーセルの仕様開発を行う。20年代後半には量産を始め、搭載した電動モデルを投入する考えだ。
本田技術研究所の大津啓司社長は「全固体電池は、EV時代におけるゲームチェンジャーとなる革新的な技術。その進化こそがHondaの変革のドライバーになると考えている」としている。