冬は夏より電気代が高くなる――その理由をご存じだろうか。パナソニックによると、エアコンは運転を開始してから設定温度に到達するまでが最も電力を消費する。そのため、外気温と設定温度の差が大きくなりやすい冬に電気代が高くなりやすいのだという。
加えて、2024年は8月から実施していた政府の電気代補助が10月使用分で終了した。パナソニックの調査によると、53%の人が冬の節電のため「エアコンを我慢しようと思う」と回答。そのうち23年に暖房を我慢していた人は43%だったとして、24年は我慢する人が増加しているという。
そんななか、パナソニックは暖房シーズンに向けて「冬のエアコン節電術6選」を紹介している。あなたはいくつ実践できているか、確認してみてほしい。
●エアコンの掃除を小まめに行う
パナソニックの実験によると、フィルターの掃除を1年間しない場合、掃除をした場合に比べて、年間で約25%も電気料金に差ができるという(パナソニックのエアコン「F401D2」を使用)。フィルターの自動掃除機能が搭載されたエアコンであっても、使用環境によっては油分で目詰まりする場合もあるため、定期的にチェックすることを推奨している。
●室外機の周辺を掃除する
室外機にホコリや落ち葉などのごみがたまると、熱交換の効率が下がり、消費電力が上がる可能性があるという。シーズン前とシーズン後、年に2回の掃除を推奨している。
●窓の遮熱対策をする
室内の熱は窓からの出入りが多い。室内の快適な温度を逃がさず、外気温の影響を小さくするには、窓の断熱が効果的であるとして、断熱シートや断熱カーテンの利用を勧めている。また、カーテンを床まで届くタイプにすると、冬の隙間からの冷気を抑えられるという。
●サーキュレーターを併用する
暖かい空気は上に移動するため、室内の温度ムラを解消するには、サーキュレーターで空気を循環させる必要がある。冬の場合、エアコンの対角線上にサーキュレーターを置き、上向きに風を送ると暖かい空気が循環しやすくなるとしている。
●風量は自動に設定する
最近のエアコンは、センサー精度の向上などにより自動運転の温度変化予測や調整がうまいという。人が調整するよりも効率的に室温をコントロールし、節約効果につながるとしている。
●設定温度は上げすぎない
環境省によると、暖房使用時に設定温度を1度低くした場合、消費電力量が約10%削減される見込みがあるという。また同省では、冬季の室温を20度にすることを推奨している(設定温度ではない)。
いかがだっただろうか。よく耳にするアドバイスも含まれているが、6つ全てを実践できている人は少ないかもしれない。11月も下旬に入り、気温の低い日が続いている。気象庁の天気予報では、22~26日まで東京都の最低気温は1桁台となっている。冬のエアコンの使い方を見直してみてはいかがだろうか。