米Googleは11月26日(現地時間)、欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)への準拠に向けた取り組みの一環として、新たなテストを実施すると発表した。
Googleはこれまでも多数の対策を提案してきた。また、20回以上のアップデートも行った。例えば、航空券、ホテル、ショッピングの比較サイトをより目立たせるための新しいセクションと形式を導入した。
その結果、大手旅行アグリゲーターや比較サイトは認知度を高めたが、航空会社、ホテル運営会社、小規模小売業者などでは、無料の直接予約のクリック数が最大30%減少したという。
今回のテストでは、ドイツ、ベルギー、エストニアのユーザーを対象に、Google検索から無料のホテル機能を削除する。削除される機能には、ホテルの場所を示す地図や、その下に表示されるホテルの結果が含まれる。これらの機能は、DMAをめぐる議論の焦点となっていたものだ。
テスト期間中は、追加機能のない、個々のWebサイトへのリンクのリストが表示される。これは、かつての「10個の青いリンク」形式に似ているとGoogleは説明する。テスト終了後は、検索結果表示は通常の状態に戻す予定だ。
Googleはこのような機能削除は消費者や企業にとって利益にならないと考えており、今回のテストの実施には消極的という。しかし、Googleがこれまで提案してきた対策に対し、一部の比較サイトが不十分だと主張し続けているため、今回のテストの実施に至ったとしている。