中国Pudu Roboticsは12月19日、全身型ヒューマノイドロボット「PUDU D9」を発表した。同社のPudu X-Labが開発したこのロボットは、9月に発表された半人型ロボット「PUDU D7」、多関節ハンド「PUDU DH11」に続く3番目の製品となる。商用展開を視野に入れており、近日中に先行販売を開始する予定という。
PUDU D9は身長170cm、重量65kg。関節自由度は42度で、関節の最大トルクは352Nmに達する。自由度を7つ備えるロボットアームを2本搭載し、ペイロードは20kg以上。腕部には先述の多関節ハンド「PUDU DH11」を搭載しており、繊細な作業から力仕事まで幅広い用途に対応できるとアピールする。歩行速度は平地で最大2m/s(時速7.2km)と人間の歩行速度に匹敵する。
高精度の視覚、触覚、力覚、聴覚センサーを統合し、マルチモーダル情報を収集。AIモデルを統合した処理フレームワークにより、人間レベルの自然な対話を実現したという。ビジュアルセマンティックナビゲーションシステムにより、高精度センサーによるリアルタイムでの3Dマッピングを実現。これにより正確な自己位置推定と自律的なルートプランニングが可能という。
階段や斜面などの都市環境での移動もカバー。歩行制御アルゴリズムにより、人間の環境での動作ノイズを最小限に抑えているという。また、同社が独自開発した強化学習アルゴリズムとデータセットを活用し、エンドツーエンドのタスク計画を実行できる。デモンストレーション動画では、直立歩行、障害物回避、斜面登坂に加え、同社の「PUDU SH1」を使用した床清掃タスクなどを実演した。