米GoogleとLinux推進団体のLinux Foundationは1月9日(現地時間)、新たなイニシアチブ「Supporters of Chromium-Based Browsers」を立ち上げると発表した。Chromiumエコシステムにおける「オープン開発に資金を提供し、プロジェクトを強化する」ことを目的とする、中立的な場を目指す。
Chromiumは、Googleが2008年にWebブラウザの「Chrome」を公開した際、オープンソースで公開したブラウザのインフラだ。Chromeだけでなく、米MicrosoftのEdge、Opera、Brave、Vivaldi、SleipnirなどのWebブラウザのベースになっている。
米Meta、Microsoft、Operaなどがこの取り組みに参加している。MicrosoftはLinux Foundationの発表文に、このイニシアチブへの参加は「コミュニティ主導のニーズに資金を向ける明確でオープンなガバナンスを提供する」のに役立つというコメントを寄せた。
GoogleはChromiumの貢献の94%を占めているが、このイニシアチブは、Linux Foundationが管理する。
Googleは、「オープンソースプロジェクトの共有インフラに多額の投資を続けてプロジェクトを運営し続ける」ことに取り組んで」おり、今後も「投資を削減するつもりはない」としている。
Googleは検索エンジンを巡る裁判で独禁法違反だという判決を受けており、米司法省が是正案としてChromeブラウザの売却を求めている。