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【ネタバレなし】ガンダム最新作「ジークアクス」、劇場版を見たマンガ家が驚きと興奮の裏で感じたテレビシリーズへの不安

ITmedia NEWS 2025年1月19日 12時20分

 ガンダムシリーズ最新作の劇場版「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)-Beginning」が1月17日に公開されました。エヴァンゲリオンシリーズで有名な庵野秀明さん率いるカラーとサンライズの共同製作となるテレビシリーズの劇場版ということで話題の本作ですが、公開後もその内容で注目を集めています。

 宇宙に浮かぶスペース・コロニーで暮らすアマテ・ユズリハ(マチュ)がジークアクスというモビルスーツに乗って、非合法のモビルスーツ決闘競技に挑む──というのが大まかなストーリーなのですが、実はそのストーリーにちょっとしたサプライズがありました。

 ボクも前情報なしで見に行きましたが、映画の上映開始直後から驚きの連続。終始、興奮しっぱなしで、個人的にはかなり満足のいく内容になっていたと思います。

 しかし、劇場版の面白さは、そのサプライズに因る部分が大きいのもまた事実だと思います。マチュ等の魅力的なキャラクターによるドラマは確かに面白かったのですが、他のカラー作品のテイストが色濃く出ていて、良くも悪くも予想を大きく外したものにはなっていなかったように思います。

 他にも、カラー作品にみられる、よくいえばマニアックで繊細な、悪くいえば原作に対する同人作品のような強いこだわりも劇場版で感じました。個人的には劇場版に関しては肯定的な見方をしていますが、テレビシリーズでこのこだわりがあまりにも強く出すぎると、見る人を選んでしまうようになるのではないか? という不安は感じています。

 それでも劇場版はストーリーは元より、バトルシーンの迫力や作画の素晴らしさ、米津玄師氏の主題歌をはじめとする劇伴のカッコよさなど完成度は相当に高く、テレビシリーズへの期待も否応なく上がってしまいます。放送までワクワクしながら待つのも良いのですが、うっかりネタバレを踏んでしまう前に、何も知らない状態で劇場版を見ておくことを強くオススメします。

 もっとも、見た後に周りの人にネタバレ込みの感想を語りにくいのが難ではあります。これはもう、周りの人に布教しまくって、見てきてもらうのが一番かと……あ、これって公式の思惑通り?

●著者紹介:サダタロー

1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixivはsadataro、Twitterは@sadafrecce。

●連載:サダタローのゆるっと漫画劇場

漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる~く語るまんが連載。たぶん週末に掲載します。連載一覧はこちら。過去の連載はこちらからどうぞ。

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