任天堂は1月30日、日本国内向けの「ニンテンドーeショップ」「My Nintendo Store」で、海外で発行されたクレジットカードなどの決済を終了すると発表した。理由は「不正利用防止」としているが、ネット上では「Nintendo Switch 2」の転売対策ではないかといった憶測を呼んでいる。
国内の公式オンラインストアで利用できなくなるのは、海外で発行されたクレジットカードと、海外で開設されたPayPalアカウント。これまで利用していたユーザーに対しては、他の決済手段を利用するように呼び掛けている。
今回の措置について任天堂は「不正利用防止の観点から」としか説明していない。このためネット上でユーザーの見方は2つに割れているようだ。
1つはオンライン決済における本人確認義務化への対応。経済産業省は、クレジットカード決済の不正利用増加を受け、オンラインストアなどを運営する事業者に対し、4月までにクレジットカード決済時に生体認証などの本人確認を行うことを義務づけた。海外発行のクレジットカードは対応が難しい場合もあると予想されるため、あらかじめ取り扱いを終了しておく、という解釈だ。
もう1つは年内に発売するNintendo Switch 2の転売・買い占め対策の一環という見方。決済手段を国内限定にすれば、海外ユーザーは、例えばVPNなどを使って国内アカウントを取得できても決済で弾かれることになる。
任天堂は2024年6月27日に開催した株主総会で、Switch 2(当時は次世代Switch)の発売に当たっては、十分な生産量を確保すること、そして「各地域の事情を踏まえ、法令の許す範囲で何らかの対策ができないか検討を進めている」(古川俊太郎社長)としていた。
X上では、今回の発表を知った海外ユーザーから「えっ……台湾にはeショップがないですよ。もうゲーム買えないですか?」「日本eショップでしか買えないソフトいっぱいあるのに」「私は転売屋じゃなくて、ただダウンロード版のゲームだけを買いたいんです」といった悲痛な声も上がっている。