米NVIDIAの最新グラフィックボード「GeForce RTX 5090」の転売が過熱しているようだ。1月30日の発売後、品薄状態が続いている同モデルだが、フリマアプリ「メルカリ」や「Yahoo!オークション」などで相場が高騰。即決価格を100万円に設定する出品のほか、商品画像のみを出品するケースも出てきている。
RTX 5090の価格は、NVIDIA純正の「Founders Edition」で39万3800円だが、日本で流通しているサードパーティーモデルの場合、例えば台湾MSIの「GeForce RTX 5090 32G GAMING TRIO OC」で46万6800円、ASUSの「ROG Astral GeForce RTX 5090 32GB GDDR7 OC Edition」で57万9980円となっている。
これに対し、2月4日午後6時時点で、Yahoo!オークションでは即決価格を含めて60万円代後半~100万円の設定で複数出品されている。メルカリでも複数の出品があり、およそ60~80万円で購入されているケースを確認できる。
さらに、RTX 5090の製品画像やイラストまで出品される事態になっている。こうした説明欄には「転売bot用です」と記載されており、製品画像やイラストの値段に、15~30万円あたりの値付けがされている。おそらく、人気商品を自動的に購入する転売用botをだますためのフェイク出品とみられ、国内だけでなくオークションサイト大手の米ebayでも「人間は買わないでください」との説明文とともに、画像だけのRTX 5090/5080が複数出品されている。
ただし、実際に転売botに対して効果があるかは不明な他、一部そうした記載がない出品もあり、おそらく本物と間違えて購入したとみられるケースもX上で報告されている。
転売が加熱しているRTX 5090/5080は、NVIDIAが1月に発表した個人向けの最新GPUで、ゲーミング性能やAI処理性能の向上などをうたう。世界的なGPU需要の高まりを受け、供給量が需要に追い付いていないとの指摘が散見されるなど、各国で在庫を奪い合う状態となっている。日本でも30日、PCショップ「パソコン工房 秋葉原パーツ館」での抽選販売に多くの人が集まり、一部が近隣の幼稚園のフェンスに登って看板を破壊するなどの混乱が発生。Webでの抽選販売に切り替えた他、同社はWebでの抽選販売に切り替えた他、混乱に対する謝罪と幼稚園の看板の弁償を表明している。