イーロン・マスク氏率いる投資家グループが、米OpenAIを管理する非営利団体の買収に974億ドルの入札を行ったと、Wall Street Journal(リンク先は要購読)が2月10日(現地時間)、マスク氏の弁護士マーク・トベロフ氏からのコメントを添えて報じた。
OpenAIの共同創業者であるマスク氏は、複数回OpenAIを提訴している。12月の提訴では、OpenAIが反競争的な慣行を行い、マスク氏の慈善寄付の条件に違反していると主張した。
トベロフ氏が提供した声明文でマスク氏は「OpenAIがかつてそうであったような、オープンソースで安全性を重視し、公益のための組織に戻る時が来た。われわれはそれを必ず実現させる」と語った。
この報道を受け、OpenAIのサム・アルトマンCEOは(マスク氏がオーナーであるSNSの)X上に「いいえ、結構です。でも、よろしければTwitterを97.4億ドルで買収しましょうか」とポストした。
これに対し、マスク氏は10分後、「詐欺師」とリプライした。
この入札は、マスク氏のAI企業xAIによって支援されており、実現すればxAIがOpenAIと合併する可能性があるという。xAIの他、複数の投資企業やマスク氏を支援する投資家が参加している。
トベロフ氏は声明文で「アルトマン氏と現在のOpenAIの取締役会が完全に営利企業になることを意図している場合、経営陣が奪っているもの、つまり現在で最も革新的な技術に対する支配権に対して、公正な補償を受けることが不可欠だ」としている。