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「一番売れた商品は何?」にも答えられるExcelのCopilotを使うには? 最初の第一歩をチェック

ITmedia PC USER 2024年7月5日 17時30分

 Copilotの個人向け有料プラン「Copilot Pro」(月額3200円)を契約すると、Microsoft 365に含まれる一部アプリから、そのアプリに統合されたCopilotを使えるようになる。今回は「Excel」でCopilotを利用する手順を確認していこう。ただし、同機能はまだプレビュー版という扱いである。

 なお、有料プランの契約手順や、Office 2021からのライセンス切り替えなどに関する初期設定については、本連載の過去回にて解説済みだ。必要に応じてそちらをご覧いただきたい。

●まずはExcelにおける「テーブル」を理解する

 現在、“ExcelのCopilot”が扱えるのは、Excelの表組が表示される画面において、「テーブル」という書式設定になっている領域だけだ。セルにデータを入力しただけでは、データを操作できないので、まずはこの「テーブル」の扱いを覚えておこう。

 扱いたいデータを表組として整えておき、その領域を選択した状態で、「ホーム」タブにある「テーブルとして書式設定」をクリックする。好みのスタイルを選んだら、確認画面で「OK」をクリックしよう。これでテーブルとしての設定は完了だ。

●「ExcelのCopilot」を起動し、作成したテーブルを選択する

 続いて、Excelのリボン(画面の上の方にある幅広のメニューが表示されているところ)の右端に、「Copilot」のアイコンがあるので、これをクリック。Excelのウィンドウ内にサイドバーが表示される。

 ただし、適当なセルを選択した状態では、「Excelテーブル内のデータを選択する」というテキストが表示されてしまう。先ほどの「テーブル」に変換した表組を選択した状態にしよう。この状態でようやくCopilotに指示が出せるようになる。

●プロンプトは日本語に対応

 続いてチャットのテキスト入力欄に日本語でプロンプトを入力する。記事執筆当時は英語にしか対応していなかったため、下記の例は英語となっているが、現在は日本語に対応している。

 そこで、「What is the best selling product?」(一番売れた商品は何?)と尋ねると、チャット上で「おにぎり」が最も売れていて、合計の販売数が330であることは確認できた。また、この結果を表示するビボットテーブル(元の表組から一部のデータを抜き取って見やすい表を作る機能)が提案された。

 ただし、この出力上で「+新しいシートに追加」をクリックしても、「申し訳ございません。現在プロンプトの処理が困難です。あとでプロンプトを送信してみてください。」と表示されてしまった。「Add to a new sheet.」と英語で指示をしても、その作業を行うことができません。「新しいプロンプトを試すか、提案されたプロンプトをアイデアとして使用します。」と表示された。何らかの原因でピボットテーブル化の処理がうまく実行できない出力パターンに陥るとこうなるようだ。

 一方、「Create a bar graph that represents the number of units sold for each item by date.」(日付ごとに、それぞれの商品の販売数を表す棒グラフを作成してください。)と指示をしたところ、提案の出力上にある「+新しいシートに追加」をクリックするだけで、意図した通りにピボットテーブルとグラフが出力された。

 処理についてブラックボックスになる部分があるため、うまく動作しないときには、アプローチそのものを切り替えつつ、プロンプトを工夫していくのが良さそうだ。

 なお、今回紹介したような分析的な処理以外にも、データの強調表示(太字・条件付き書式)や、並び替え、フィルター、数式列の追加なども「ExcelのCopilot」で扱えるとされています。興味があればご自身の環境でより深く検証してみてほしい。

 次回は、同じくMicrosoft 365における「Power PointのCopilot」の基本操作について解説していく予定だ。

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