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「Intel」と「AMD」で並びつつあるCPUの売れ行き 8月には“逆転”も!?

ITmedia PC USER 2024年7月29日 12時5分

 先週(7月21日週)末は、AMDのCPU「Ryzen」の人気がじわじわと高まる中、最新の「Ryzen 9000シリーズ」の発売を待ち望む空気が高まっている。また、標準ポーリングレートが8000Hzの超軽量マウスが約1.7万円で登場したことにも注目したい。

●「Ryzen 9000延期」と「第13/14世代Coreの不具合」が尾を引くCPU戦線

 先週は、複数のショップでため息交じりのコメントをしばしば耳にした。AMDの次世代CPU「Ryzen 9000シリーズ」の発売が延期となったためだ。米国での販売予定は7月31日から8月上旬~中旬に修正され、日本での発売予定時期はまだ明らかにされていない。

 しかし、ため息の理由はそれだけではない。あるショップは「(第13/14世代)Coreプロセッサシリーズの問題が長引いていて、長らく(CPUやマザーボードの)購入にブレーキがかかっている部分があるんですよね。Ryzen 9000シリーズは、そこのニーズを拾う期待が持てるだけに、早く出回ってほしいのが本音です」と語る。

 このショップが語る「Coreプロセッサシリーズの問題」とは、第13/14世代Coreプロセッサが一定の条件下で突然クラッシュ(システムの停止)を引き起こす不具合を指す。Intelはこの問題を認識し、調査を進めてきた結果、8月中旬をめどにマイクロコードの修正プログラムがリリースされる予定だ。

 しかし、店頭における第13/14世代Coreプロセッサへの“向かい風”はまだ収まっていない様子だ。店頭におけるCPUのシェアをショップに聞いて回ったところ、半数近くは「(IntelとAMDは)5:5で拮抗(きっこう)している」という。

 TSUKUMO eX.は「Ryzen 9000シリーズ待ちの空気がありながらも、『Ryzen 7 7800X3D』を中心に、現行のRyzenもよく売れています。じわじわとAMDが勢いを増していると感じます」と話していた。

 同店の話にもある通り、その人気から複数のショップではRyzen 7 7800X3Dが売り切れとなっている。売り切れ店舗の1つであるパソコン工房 秋葉原パーツ館は「Ryzen 7 7800X3Dが潤沢に再入荷すれば、(CPUの売れ行きで)AMDが上回る情勢です。ある意味、もったいないですよね……」とこぼしていた。

 第13/14世代Coreプロセッサシリーズの修正が行き届き、Ryzen 9000シリーズが出回るようになった頃、CPUの“勢力図”はどう変化しているのか――あるショップは「Ryzenシリーズ全体の値頃感が維持されていれば、逆転しても全然不思議ではないです」という。

 “答え合わせ”は近いうちにできるだろう。

●約38gの超軽量ワイヤレスマウスが8000Hz対応ドングル付属で1.7万円!

 入力デバイスでは、ATKのゲーミングマウス「ATK BLAZING SKY F1 ULTIMATE」が話題になっていた。ブラックとホワイトの2色があり、実売価格は共に1万7000円前後となる。

 約38gの軽量なボディーに、最大3万dpiに対応する「PAW3950 Ultra」センサーを内蔵していることが特徴で、最大8000Hzのポーリングレートに対応するUSBドングルが付属している。有線はもちろん、無線でも8K環境でプレイできるのもポイントだ。

 入荷したパソコンSHOPアークは「サイズ感も日本人の手にちょうどなじむくらいで、使いやすく感じる人は多いんじゃないかと思います。(無線での)8K対応を含めて、このスペックでこの値段というのは、かなりコスパがよいですね」と高く評価していた。

 またロジクールからも新型ワイヤレスゲーミングマウス「G309」が登場している。

 単3型乾電池1本で稼働するタイプで、ワイヤレス接続はBluetooth接続と独自の「LIGHTSPEED」接続に対応する。駆動時間は、LIGHTSPEED接続時で最大300時間だ。重量は乾電池込みで約86gで、実売価格は1万3000円前後となる。

 入荷したパソコン工房 秋葉原本店は「前モデルの『G304』からスタミナ(最大駆動時間)が改善しています。定番モデルの後継として、注目されています」という。

●ドスパラ限定で白いASRock製「B760マザーボード」が3種類登場

 マザーボード回りでは、ドスパラ限定でASRock製の「Intel B760チップセット」搭載製品が3モデル登場している。

 いずれもホワイトの基板を採用し、Wi-Fi 6Eと2.5GbE対応LANポートを備える。ラインアップは4基のDDR5スロットを備えるATXモデル「B760 Pro RS WiFi White」、同モデルの対応メモリをDDR4規格に変更した「B760 Pro RS/D4 WiFi White」、そして4基のDDR5スロットを備えるMicro-ATXモデル「B760M Pro RS WiFi White」となる。ドスパラ秋葉原本店における販売価格はそれぞれ2万1980円、1万9980円、1万9980円となる。

 同店は「(PCの)細部まで白に統一したい人や、白を基調にパステルカラーを差し色として使いたい人など、カラーリングを重視するトレンドがあります。ちょうど手を出しやすいところですし、選択肢に加えてもらえたらと思います」と話していた。

●ECCメモリ対応で拡張性良好 QNAPの新型ビジネスNASキット登場

 QNAPからは、ビジネス向けのNASキット「TS-x32Xシリーズ」が登場している。3.5インチベイを6基備える「TS-632X-4G」と4基備える「TS-432X-4G」の2モデルが用意され、実売価格はTS-632X-4Gが14万1000円強、TS-432X-4Gが11万7000円強となる。

 TS-632X-4Gは、背面に2基の10GbE対応SFP+ポートと、2基の2.5GbE(2.5GBASE-T)ポートを備える他、最大16GBまで拡張できるECC(エラー訂正機能)対応DDR4 SO-DIMMメモリスロットと、PCI Express 3.0 x4スロットをそれぞれ1基搭載している。TS-432X-4GはSFP+ポートが1基となるが、他の拡張性は変わらない。

 入荷したオリオスペックは「ECCメモリもサポートしているので、環境に合わせていろいろと拡張できるのが強みですね。少し値が張るシリーズですが、それだけに動きは良好ですね」と話していた。

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