Infoseek 楽天

Google Chromeに3つのAI新機能が登場/「Firefox 129.0」リリース リーダービューが大幅に強化

ITmedia PC USER 2024年8月11日 7時2分

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、8月4日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!

●Google Chromeに3つのAI新機能が登場

 米Googleは8月1日(現地時間)、デスクトップ向けのWebブラウザ「Chrome」にGeminiモデルを使った3つの新しいAI機能を追加すると発表した。

 追加されるのは、以下の3つだ。

1. Google Lens:ブラウザ上で表示しているものに対して簡単に詳細を検索したり、Geminiに質問したりできるようになる。この機能は、今後数日中にアップデートが配信される。

2. 複数タブ間の商品比較:複数タブで別々の商品を表示しで比較することがあるが、新たに追加される「Tab compare」を利用すると、各タブに表示している商品の概要をAIが生成し、1か所に表示できる。この比較には、製品の仕様、機能、価格、評価などが含まれる。Tab compareは、今後数週間以内に米国で導入される。

3. 閲覧したサイトを再発見しやすく:Chromeには、以前にアクセスしたサイトを見つけるための履歴機能が備わっている。今後数週間以内に、米国では自然言語で過去にアクセスしたサイトを検索できるようになる。例えば「先週見たアイスクリームショップはどこだっけ?」という具合だ。この機能の使用は完全に任意で、設定から簡単にオン/オフを切り替えられる他、シークレットモードの閲覧データは含まれない。

●「Firefox 129.0」リリース リーダービューが大幅に強化

 米Mozillaは8月6日(現地時間)、デスクトップ向けWebブラウザ「Firefox」の最新版となるバージョン129.0をリリースした。このバージョンでは、リーダービューが強化されている。

 リーダービューは、ページの記事を読みやすくするFirefoxの機能だ。アドレスバーのリーダービューアイコンから有効にできる。記事本文とは関係ないボタンや広告、背景画像、動画を取り除き、レイアウトやテーマを変更して、読みやすい表示にカスタマイズできる。

 Firefox 129.0では、リーダービューの「テキストとレイアウト」に文字間隔や単語間隔、テキスト配置の新しいオプションが追加された、また、テーマメニューのオプションにもコントラストとグレーが追加されている。カスタムタブに切り替えると、テキスト、背景、リンクのカスタムカラーを選択できるようにもなった。

 この他、バックグラウンドタブの上にマウスカーソルを移動すると、タブのプレビューが表示される。タブを切り替えることなく、目的のタブを簡単に見つけられるようになるだろう。

●Google Chrome、5つの脆弱性に対応した安定版をリリース

 米Googleは8月6日(現地時間)、先週に続いてデスクトップ向けChromeの安定チャネルをアップデートした。アップデート後のバージョンは、WindowsおよびmacOSが「127.0.6533.99/.100」、Linuxは「127.0.6533.99」となる。

 本バージョンでは、5つの脆弱(ぜいじゃく)性が修正されている。CVE番号ベースでは、深刻度「Critical」を含む以下の6件に対応している。カッコ内はそれぞれの深刻度だ。

・CVE-2024-7532:Out of bounds memory access in ANGLE(Critical)

・CVE-2024-7533:Use after free in Sharing(High)

・CVE-2024-7550:Type Confusion in V8(High)

・CVE-2024-7534:Heap buffer overflow in Layout(High)

・CVE-2024-7535:Inappropriate implementation in V8(High)

・CVE-2024-7536:Use after free in WebAudio(High)

 特別な理由がない限り、早急にアップデートすることが推奨されている。通常は自動的に更新されるが、Chromeの右上に表示されるメニューから「ヘルプ→Google Chromeについて」を表示することで手動での更新も可能だ。

●Visual Studio Code v1.92リリース。CopilotがGPT-4oにアップデート

 米Microsoftは8月1日(現地時間)、Visual Studio Codeの2024年7月度アップデート(バージョン1.92)をリリースした。このバージョンでは、新機能の追加や既存機能の強化など、多くの変更が加えられている。

 主な変更点は下記の通りだ。

・デフォルトのブラウザ:VS Codeでリンクを開くために使用するブラウザを選べるようになる

・プルリクエスト(PR)を元に戻す:マージされたのPRを元に戻すPRを簡単に作成可能になる

・拡張機能の更新:全ての拡張機能の自動更新を有効にするアクションと全ての拡張機能の自動更新を無効にするアクションを追加する

・プロファイルの上書き:プロファイル エディターを使用して、既存のプロファイルを上書き可能に

・CSSにファイルをペースト:ペーストまたはドラッグ&ドロップで CSSファイル参照を簡単に追加可能に

・パネルを上部に移動:パネルをワークベンチの上部、エディター領域の上に配置できるように

・CopilotがGPT-4oにアップグレード:Copilot ChatがOpenAIのもっとも強力なLLM「GPT-4o」にアップグレード

●Microsoft Storeのライブラリが改善 2024年8月アップデートをWindows Insider向けに展開

 米Microsoftは8月7日(現地時間)、Microsoft Storeアプリの2024年8月度アップデートをWindows InsiderのCanaryチャネルとDevチャネルに展開すると発表した。

 このアップデートでは、ライブラリページが改善されており、インストールされている製品だけではなく、所有している全ての製品が表示されるようになった。加えて、検索バーが追加され、Microsoftアカウントで入手したアプリやゲームを簡単に見つけられるようになる。

 ライブラリページの変更に合わせて、更新とダウンロードがライブラリ上部から専用のページに移動される。新しいページでは、アクティブなダウンロードや保留中の更新リスト、最近のインストールや更新リストも表示される。

 この他、一部の地域ではゲームページに新しいセクションを設け、アプリ内イベントを開催する特定のパートナーを紹介する実験も行われている。

●Windows版Wordに線や図形をきれいに描画する新機能

 米Microsoftは8月7日(現地時間)、Windows版Wordに描画とホールドジェスチャを追加したと発表した。

 描画とホールドジェスチャは、OneNote for Windowsに導入されていた機能だ。手書きで直線や図形、矢印などを描画した後、そのまま保持していると、きれいな形に修正してくれる。ユーザーからのフィードバックにより、Wordにも追加したという。

 整形される図形は、円、楕円、三角形、正方形、長方形、ひし形、台形、五角形、六角形の他、ハートと星形もサポートされた。描画された図形は、回転したり、サイズを変更したりといったこともできる。

 なお、この機能はバージョン2406(ビルド17726.20016)以降で利用できる。

この記事の関連ニュース