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ゲームボーイミクロファン必見 レトロな見た目がたまらない「AYANEO POCKET MICRO」国内正規版の予約受け付けがスタート 実機を見てきた

ITmedia PC USER 2024年9月6日 12時5分

 どこか懐かしい3.5型ディスプレイを搭載したAndroid搭載ポータブルゲーム機「AYANEO POCKET MICRO」の予約受け付けが、日本の正規代理店となる天空傘下のハイビーム公式オンラインストアで9月5日に始まった。

 通常価格は税込みで3万9800円だが、19日までは特別価格の3万5820円で手に入る。国内での取り扱い開始を前に、都内で実機を交えたメディア向け説明会が行われたので、その模様を紹介する。

●任天堂「ゲームボーイミクロ」をオマージュ

 AYANEO POCKET MICROは、960×640ピクセル解像度の3.5型IPS液晶ディスプレイ(330PPI)を搭載したAndroidポータブルゲーム機だ。

 最近のスマートフォンの多くが16:9や16:10の横長ディスプレイを搭載しているのに対し、AYANEO POCKET MICROはアスペクト比が3:2と正方形に近い。天空の山田拓郎社長は「今となっては懐かしい、ゲームをするには楽しいサイズ感だ」と説明する。

 SoCにはミドルレンジのMediaTek Helio G99を採用している。大型のアクティブファンを搭載して冷却性能にもこだわっているため、同程度のスペックのスマートフォンよりもパフォーマンスが安定しているという。

 本体のデザインを見れば分かる通り、任天堂のポータブルゲーム機「ゲームボーイミクロ」をオマージュしたレトロな外観が魅力的だ。全面には「AYANEO Pocket S」でもデザインの特徴となっていた、いわゆる“ツライチ”のオールガラスフルスクリーンデザインを採用し、“圧倒的な質感”を実現したという。

 十字キーやトリガーボタン、ABXYボタンなどの配置もゲームボーイミクロをオマージュしている。山田社長によれば、AYANEOのアーサー・チャンCEOは次のように説明しているという。

 「AYANEO POCKET MICROのデザインで最もこだわったところは『スタートボタン』の形状だ。ゲームボーイミクロのスタートボタンと同じ形になるように、ミリ単位で調整した」(チャンCEO)

 OSはAndroid 13を採用しており、Google Playからアプリやゲームのダウンロードが可能だ。SIMスロットは搭載しておらず、ワイヤレス機能はWi-Fi 5とBluetooth 5.2に対応している。一般的なスマホと同様に6軸ジャイロセンサーを搭載している他、独自機能として、音に合わせて振動する「SoundTap Magic」や、独自のキーマッピング機能などを利用できる。バッテリー容量は2600mAhとなっている。

 本体サイズは約156(幅)×63(奥行き)×18(高さ)mmで、重量は約233gだ。

 カラーはマジックブラック、レトログレー、限定色のソウルレッドを用意する。メモリーとストレージの組み合わせは、マジックブラックが6GB/128GB、レトログレーとソウルレッドが8GB/256GBで、通常価格はマジックブラックが3万9800円、レトログレーとソウルレッドが4万4800円だ。

 なお、ハイビーム公式オンラインストアでの予約限定価格は、それぞれ3万5820円と4万320円となっており、同日に開始したクラウドファンディングサイトCAMPFIREでは、各カラーとも限定5台の超早割価格となる3万1840円(マジックブラック)と3万5840円(レトログレーとソウルレッド)から購入できる。

 ハイビーム公式オンラインストアで予約購入した場合、11月初旬から中旬にかけて発送される。山田社長は、「ゲームのルーティン作業をどこでもしたい人だけでなく、(逆に)没頭しづらいサイズ感なので、子供に渡す端末としても使いやすいのではないか」と語っていた。

●想像以上に高い質感と鮮明なディスプレイ

 会場には山田社長の私物だという、さまざまなレトロゲーム機も一緒に展示されていた。

 実際にAYANEO POCKET MICROとゲームボーイミクロを並べてみると、「よくこんなに小さいゲーム機を作ったなぁ。ゲームボーイミクロ」という感想の方が先立つのだが、AYANEOがゲームボーイミクロをリスペクトしつつフィーチャーしたAYANEO POCKET MICROの完成度の高さも侮れない。

 上部には左右トリガーボタンや音量ボタン、指紋認証センサー兼電源ボタン、排気口を備え、左側面にホームボタンとRCボタン、右側面にmicroSDメモリーカードスロット、下部にスタートボタンやAYASpaceボタン、USB Type-C端子を備える。

 背面には大きな給気口があり、AYANEO POCKET MICROが「AYANEO REMAKE」シリーズであることを示すステッカーが貼付されている。

 AYANEO Pocket S同様、カーソルを合わせたアプリごとに壁紙を変える機能を備えており、ゲームプレイ前から気分を盛り上げられる。

 本機に採用されているHelio G99は、ミドルレンジモデルスマホで採用されることが多いSoCでありながら、原神も比較的スムーズにプレイできていた。これは、画面サイズが小さく細部まで確認できないことや、解像度を落としてプレイしていることなど、いってみればネガティブな要素であるはずの環境がポジティブに作用している結果だといえよう。

 Xbox Game Passなど本体スペックにあまり影響されないクラウドゲームは、電波状況さえ良ければスムーズにプレイできる。

 各ボタンの押し心地は良好で、「小さいから操作しづらい」と感じることはなかった。また、筆者の場合は老眼が始まっていることから「画面が小さすぎてよく見えないのではないか」と不安だったのだが、それは杞憂(きゆう)であった。むしろ、「この小さい画面で、こんなにきれいなのか」と感動した。

 なお、ジョイスティックのゴムキャップは外れやすいと感じた。ポケットやカバンの中に無造作に入れておくと、ゴムキャップが行方不明になるかもしれないので、携帯用の小さめのポーチ、または替えのゴムキャップをいくつか用意しておいた方が、何かと安心だと思う。

 詳細は未定だが、9月7、8日にハイビームの実店舗(東京・秋葉原/大阪・日本橋)でAYANEO POCKET MICROの実機を展示するかもしれないという。気になる人は(展示状況を確認した上で)ぜひ実物を触りに行ってみてほしい。

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