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揺れるRyzenの在庫と「Ryzen 7 7800X3D」の価格

ITmedia PC USER 2024年9月9日 15時5分

 最近、CPUではRyzenシリーズを求める人が増えていると複数のショップで聞く。しかし、売れ行きにつなげるにはいくつか悩ましい問題があるとのコメントが続くことが多い。

●年初は5万円台も今は約8万円――「Ryzen 7 7800X3D」の動向

 8月に登場した新世代「Ryzen 9000」シリーズは、上位の「Ryzen 9 9950X」と「Ryzen 9 9900X」の人気が高いが、アキバの街全体で品薄傾向にが続いている。

 TSUKUMO eX.は「8月下旬に登場したばかりだから仕方がないですが、需要に供給が追いついていない状況ですね」という。

 ただ、この件を心配する声はあまり聞かない。目立つのは「Ryzen 7 7800X3D」の価格に関するコメントだ。8月下旬には6万5000円前後だったが、先週末は8万円弱となっていた。あるショップは「年明けからしばらくは5万円台でした。Ryzenでも突出した人気があるモデルですが、それゆえか価格の変動がすごいんですよね。さすがに今は様子見している人が多いんじゃないかと思います」と話していた。

 現状では、上位の「Ryzen 9 7900X3D」とほとんど価格差がないが、それでも人気の移動はあまり起きていない様子だ。パソコンSHOPアークは「7900X3Dは(X3Dの特徴である大容量キャッシュ技術)AMD 3D V-Cacheが6コアにしか利かないので、ゲームだとやはり8コアで使える7800X3Dが選ばれます。使い方によりますが、単純な値段差で選ばれる感じではないですね」と解説する。

●これから増えると思います 30mm厚の汎用ファンがCorsairから登場

 冷却パーツの新製品では、Corsairから「RS MAX」シリーズが売り出されている。光らない高静圧仕様のファンで、厚さが一般的な25mmよりも厚い30mmとなっている。120mm径と140mm径の2タイプがあり、単品の価格は順に5000円弱と5500円弱となる。その他、120mm×3個パックが1万2500円前後、140mm×2個パックが1万円前後で売られている。

 入荷したオリオスペックは「30mm厚にしたことで、大きなブレードが組み込めるようになって、効率的に静圧を高めています。ラジエーター用に気になる人は多いんじゃないかと思います」という。

 今後は、他のブランドからも厚みを増したファンが増えるとの見方もある。「ケースも大型化していますし、物理干渉がないなら静かで高静圧なファンが求められますからね。COMPUTEX TAIPEI 2024でもいろいなメーカーが展示していましたし、選び方がいろいろ変わってきそうです」(同店)

●PCレスでも録画可能なドック型ゲームキャプチャーユニットが登場

 キャプチャー関連では、AVerMediaから4K/30fps録画が可能なキャプチャーユニット「LIVE GENERATOR PORTABLE GC515」が登場している。ブラックとホワイトがあり、価格はともに2万2000円弱となる。

 ハンドベルドゲーム機が立てられるドック型の形状をしており、USB Type-C出力での録画や、HDMI端子から4K/60fpsのパススルー出力などに対応する。PCにつながなくても、本体に挿したmicroSDメモリーカードに録画するモードも使える。利用できるmicroSDメモリーカードの容量は最大1TBで、OSはWindows 10/11、macOS Ventura/Sonomaに対応する。

 入荷したTSUKUMO eX.は「持ち運んで、どこでも気軽にプレイ動画が残せるのがいいですね。価格的にも手が出しやすいところですので、けっこう売れそうな気がします」と話していた。

●MSIからGeForce RTX 4060を搭載した白い「VENTUS 2X WHITE」がデビュー

 グラフィックスカードでは、MSIからGeForce RTX 4060搭載の「GeForce RTX 4060 VENTUS 2X WHITE 8G OC」が売り出されている。価格は5万円弱だ。デュアルファンクーラーを採用した「VENTUS 2X」のホワイトモデルで、ファンとカバー、バックプレートを白に統一している。

 入荷したドスパラ秋葉原本店は「ホワイトカラーはミドルレンジも安定して高い人気がありますから、こちらも喜ばれる方が多いんじゃないかと思います」と評価していた。

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